2010/6/16
旭山動物園の大成功に刺激されて、各地の動物園でも様々な
工夫を凝らして、集客に余念がないようです。
旭山動物園を一躍有名にした行動展示（動物たちが動き、泳ぎ、
飛ぶ姿を間近で見られるようにした施設造り）の導入で、上野
動物園の入場者数も増加に転じています。
当たり前のことですが、動物園にはたくさんの動物がいます。
どれもが大小の檻（おり）や囲いに入れられて、ぴょんぴょん
跳ねたり、ボーっとしたり、寝そべったり、所在無げに歩き回
ったりしています。
檻の中で、時間つぶしを延々と続ける動物達の生涯を想像
すると、どうにも哀れになってきます。
そんなことを思うともなく、行動展示された施設の周囲をうろ
うろ歩き回っていると、ゴリラやライオン達と何度も目が合い
ます。
彼らにしてみれば、行動展示された檻の外の人間を、好奇の目
で見ているということかもしれません。
額にしわを刻み、深刻そうな顔をして意味ありげに仕事をして
いる人間たちも、動物から見れば、無意味な暇つぶしを熱心に
続けているようにしか見えないのでしょう。
「家庭」や「会社」という檻の中から逃げ出すこともできずに、
跳ね回ったり、歩き回ったりして煮詰まっているあなた！
たまには動物園に出かけてみるのもいいものです。
人間もまた、動物の一種に過ぎないと再認識することで、ちょ
っぴり肩の力が抜けて、癒されるかもしれません。