2013/6/11
おなかの中にいるとき、心臓がドキドキしちゃったのは、
そのほうがおもしろいと思ったから。
おなかから出るときは、神さまが
「速く出ないと、大きくなれないよ」
っていった。
引っ張り出されるだけだから、怖くなかった。痛くなかった。
でも、息が苦しくなるのは、決めていなかった。
喘息になるのは、決めてきた。
だって、治すのが、おもしろいからね。ママ、ごめんね。
『自分をえらんで 生まれてきたよ』
いんやくりお著 サンマーク出版
2001年に生まれた「りお」君は、不整脈のため、34週で緊急帝王
切開により生まれました。
3歳でペースメーカーを埋め込み、10歳でカテーテルアブレーション
術をおこないました。
入院は30回以上、のべ2年近くにもなるそうです。
本書は、りお君がお話したことをお母さんが聞き書きしたものです。
神さまはりお君に病気という試練を与える代わりに、誰にも負け
ない純粋な心と、真理を見極める能力を授けたにちがいありません。
ママとぼくは、ひもで結ばれているの。
にじいろの、伸びたり縮んだりする、ひも。
神さまが、結んでくれたの。
心の目で見ると、見えるよ。
だから、離れるとさみしいの。
だから、いっしょにいるの。
6歳の誕生祝いに、お母さんは『ロボット・カミイ』という絵本をひとりで買って、実家の押入れに隠して自宅に帰ると、
「ママ、おかえり。『ロボット・カミイ』をちょうだい。
ばばのおうちの押 れにあるから。」
と、言ったそうです。
りお君はお母さんの心を読めるのでしょうか。
本書で紹介された調査結果によると、生まれる前の記憶(胎内記憶)
をもつ子は33%、誕生記憶がある子は21%にもなったそうです。
赤ちゃんは、意思も感情も備えた一人前の存在なのかもしれません。
心は、神さまのかけらで、
体は、地球のかけらだよ。
目に見えない精神も、存在する肉体も、決して自分自身のものでは
なく、大宇宙の一部にすぎない。
りお君はすでに喝破しています。
人は、みんなに
いいことをするために、生きている。
それを「自分の仕事」という。
みんなのために働かないと、
仕事とは呼ばない。
「自分の仕事」がなければ、
生きていけない。
りお君、おじさんはまだまだ生きていたいので、みんなのために一生
懸命働くことを誓います。
小さな哲人の薫陶を受けたい方は、ぜひ、ご一読を。