一瞬早過ぎず、 一瞬遅すぎない | 店舗探し.comの過去コラム

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2013/5/29

森信三という哲学者がいます。

京都帝国大学哲学科で、西田幾多郎教授の教えを受けた彼は、実践
するための哲学を提唱し、神戸大学教育学部教授、神戸海星女子学院大学教授などを歴任しました。


1992年(平成4年)に亡くなりましたが、愛知県半田市名誉市民として
森信三記念室が設けられています。

決して歴史の表に出ようとせず、隠者に徹せられた哲人を、信奉する
信者は少なくありません。
彼が残した語録からいくつか引用しましょう。
 
「人生二度なし。真理は現実のただ中にあり」
 
「一日は一生の縮図なり」
 
「腰骨を立てるということなんだ。性根の入った人間になる極秘伝は、
朝起きてから夜寝るまで、常に、腰骨を曲げんということだ」
 
「真先に片付けるべき仕事に、思いきって着手する」
 
「仕上げはまず八十点級というつもりで、とにかく一気に仕上げること
が大切です」
 
「一日の予定を完了しないで、明日に残して寝るということは、畢竟
人生の最後においても、多くの思いを残して死ぬということです」
 
「自分の当然なすべき仕事であるならば、それに向かって全力を傾け
切るということは、ある意味では価値のある仕事以上に、意義がある」
 
「結局最後は、『世のため人のため』という所がなくては、真の意味で
志とは言いがたい」
 
往復びんたを食らうような迫力です。
しかし、まだまだ、こんなものではありません。
 
【人間の一生】


「職業に上下もなければ貴賤もない。世のため人のために役立つこと
なら、何をしようと自由である。しかし、どうせやるなら覚悟を決めて

十年やる。
すると二十からでも三十までには一仕事できるものである。

それから十年本気でやる。

すると四十までに頭をあげるものだが、それでいい気にならずにまた
十年頑張る。
すると、五十までには群を抜く。しかし五十の声をきいた時には、
大抵のものが息を抜くが、それがいけない。


「これからが仕上げだ」と、新しい気持ちでまた十年頑張る。
すると六十ともなれば、もう相当に実を結ぶだろう。


だが、月並みの人間はこの辺で楽隠居がしたくなるが、それから十年
頑張る。
すると、七十の祝いは盛んにやってもらえるだろう。しかし、それから

また、十年頑張る。


するとこのコースが一生で一番面白い。」
 
森信三先生の立派なところは、ご自身がこの通りに人生を全うされた
ところにあります。自らの実践を伴った言葉だからこそ、説得力があるのでしょう。
 
頑張れ頑張れ一辺倒に見えるかもしれませんが、決してそんなことは
ありません。
多くの人が心にとどめた言葉があります。
 
「人は一生のうち、逢うべき人には必ず逢える。しかも一瞬早過ぎず、
一瞬遅すぎない時に」
 
会員の皆様が、一瞬早過ぎず、一瞬遅すぎない時に出逢うべき物件に出逢えるよう、スタッフ一同は、全力で走り続けます!