食糧不足についてのアンケート | 店舗探し.comの過去コラム

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2011/5/13 

小咄をひとつ。

“国連が加盟各国の国民に対してアンケート調査を実施しました。

 「他の国の人々が食糧不足に苦しんでいるという状況について
  あなたのご意見を聞かせてください」

 という一見単純きわまりない質問なのだが、世界各国の人々が
 回答不能に陥るという事態が発生した。その理由は以下の通り。

 アフリカの多くの国々では【食糧】という概念を理解できない
 者が続出した。

 西欧諸国では【不足】という概念を理解できない者が、とくに
 若い世代で多かった。

 社会主義諸国では【意見】という概念を理解できない者が大半
 を占めた。

 そして、アメリカ合衆国では、ほとんどの国民が【他の国の
 人々】という概念を理解できないということが判明した。”
           (『必笑小咄のテクニック』より) 

この小咄、面白いと感じるかつまらないと思うか、理解できない
か。
年配者はくすりと笑うことが出来るかもしれませんが、揶揄され
た当事者は顔をしかめるでしょうし、若い人たちはなんのことや
ら、理解できないかもしれません。   

現在アフリカでは多くの国々が目覚しい経済発展を遂げています。

西欧諸国では金融危機が続出して【不足】ではなく【充足】とい
う概念を知らずに育った若者が大半を占めています。

社会主義‘諸国’といえるほどの勢力はなくなりましたし、ネッ
トの普及は庶民の【意見】を固まりにして力を糾合し、革命に導
くことも可能にしています。

“東西問題”とか“南北問題”といっても“社会主義VS資本主義”
とか“先進国VS発展途上国”と理解できる若者はいないでしょう
し、とんと聞くこともなくなりました。

グローバルな視点で見れば、「平準化」「ボーダーレス化」は急
速に進んでいるのです。
冒頭の小咄をもし“未来人”が読んだら、こうつぶやくかも知れ
ません。

「【国】って何のことだ?」