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2014/1/20

まもなく東京都知事選挙が公示されます。
1300万人を擁する首都の顔を選ぶ注目の選挙です。

ウィキペディアによると、現在13人が立候補を表明したと
のことです。

「主な候補」として連日マスコミに登場する候補予定者が
ある一方、マスコミからは「泡沫候補」とのレッテルを張
られて味噌っかす扱いされるであろう候補者が、すでに仕分
けされています。

現時点までで、非常に残念だと思うことがあります。
若い世代からの立候補者が見当たらないことです。

仕事柄、様々な方と向き合ってお話をする機会が多いのです
が、ここ数年、特に強く実感していることがあります。
それは、ネット世代とそれ以前の世代とでは、明らかに人種
が異なるということです。

世代論を持ち出すと、またか、といった印象を受けるかも
しれません。

しかし、パソコンやネットを、社会に出てから必要に迫られて
身に着けてきた世代(旧世代)と、物心ついた時から身の回り
にあって、いわば空気を吸うように慣れ親しんできた世代(新
世代)では、考え方や行動様式がまったく異なります。

しがらみを解きほぐしたり、逆にややこしくしたり、懐柔した
り恫喝したりといった内向きの工作を通じて、その社会での
発言力を増してのし上がることが当然だった旧世代。

アプローチしたいと思えば、それがアメリカ大統領だろうと、
アルゼンチンの不登校児だろうとダイレクトにコンタクトする
ことになんの抵抗もなく、会ったことのない多くの知人や友人
との付き合いをそつなくこなす新世代。

ネット社会は、私たちが年を取っていくスピードよりはるかに
速く進化しています。

緊急を要する課題があれば、ややこしいしがらみや慣例をすっ
飛ばして、一気に核心に辿り着き、あらゆる知恵を結集して
短時間で解決する方法論は、新世代しか持ち合わせていません。

ネットというツールを持たないまま、何千年もかけて成熟社会
を築き上げてきた旧世代は、課題を前にしても、問題を取り巻く
利害関係者への根回しや、手続きを進めるための法律的根拠の
確保など、確立した手順を踏み外すことができないのです。

貧困、子育て、介護、過疎。

身近にある課題を、純粋な社会正義の情熱で取組み、具体的
な成果を上げる若者がどんどん増えてきています。

舞台裏でのさや当てに終始しているのか、欠席者が相次いで
公開討論会さえ中止となってしまう都知事選など、もううんざ
りという気がします。

無名でもいい。

東京から日本を良くしようとの志を持った若者が、堂々と胸を
張って出馬宣言するような気概を発揮してもらいたいと、切に
願います。

告示は1月23日。
まだ間に合います。