2012/11/2
ここの所、ツイッター上の話題をさらっているのは、「世界中の広告
を焼燬するのが弊社の最終目標」と毒づく悪戯広告結社『反広告社』
です。
焼燬（しょうき・・やきはらうこと）などという難しい言葉をさりげ
なく使用するところなど、さすがに言葉を操る広告の世界の住人らしい
ですが、発表する広告コピーがまた強烈です。
みんな違って
みんなゴミ （ユニクロ）
百円マックだけを
注文する人がいる
I'm Loveing IT （マクドナルド）
奨学金？
踏み倒せ （独立行政法人 日本学生支援機構）
もちろん（ ）内は仮想のスポンサーです。
こんな広告案を提案したら即刻出入り禁止になること疑いなしです。
母が3時間働いてくれた
そのお金で、
私は90分学ぶ事ができる。
～講義には出席しましょう～
全日本大学落第研究社会連携推進機構 落友会
八年生になったーら♪
八年生になったーら♪
学費で一軒、家が建つ♪
～講義には出席しましょう～
全日本大学落第研究社会連携推進機構 落友会
架空のスポンサー名の作品もあります。
学生時代に遊び呆けていた人間の胸をチクリと刺すコピーです。
面接官「弊社が不合格だった場合、どうしますか？」
「貴社を弊社にしてみたい」 （リクナビ）
煙草吸ってくる、と嘘をついて、少し泣いた （JT）
こんなコピーなら、反広告ではなく本物の広告でも十分通用するでしょう。
友達と行って、恋人と帰った。 （東京タワー）
恋とはいえず、愛にも行けない、ふたりの夜 （JR）
恋って言えないから、愛に生きます。 （JR）
どこへでも行ける気がした。
どこへも行けない気もした。 （青春18きっぷ）
どうも『反広告社』は好き嫌いが激しく、噛みつく先に共通点がある
ように、ひいきする相手にも共通点がある気がします。
僕らは、
80円で会える距離にいる。 （日本郵便）
最後の読み物は、恋文でありますように （日本郵便）
広告という、時代の先端をリードする職業でありながら、活字や紙媒体
を愛してやまないようです。
発表された中で、ひときわ目につくのが、（紀伊国屋）を仮想スポン
サーとするコピーです。
「また会いたい」
なんて言えなくて、
本を貸した。
恋人から借りて、
夫に返した。
好きな分だけ、傷がつく。
・・・それでも、紙の本を。
落とした涙の跡も、付箋だと思う。
・・・それでも、紙の本を。
10/27～11/9は読書週間です。
本を愛する一人として、今週のコラムはすべて本に触れてみました。
良書に浸って幸せな週末をお過ごしください！