新年のコンサート聴き初めはフェスティバルホールで大阪フィルハーモニー交響楽団の新春名曲コンサート。毎年1月上旬のこのホールでは、ウィーンフォルクスオーパー交響楽団やウィーンヨハンシュトラウス管弦楽団のニューイヤーコンサートがあるのだけれど、ラヴェルの「ボレロ」を生オケで聴いたことがなかったので今年は大フィルの公演を選んでみた。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240109/19/tenotookaoka/48/61/j/o0810108015387579347.jpg?caw=800)
指揮の尾高忠明さんによると、ラヴェル本人は二つの旋律が繰り返されるだけのこの曲がこれほど受けるとは思っていなかったそうだ。戦前パリにいた尾高さんのご両親は作曲者本人の指揮による演奏を聴いて大感激し、楽屋まで尋ねたそうだ。最初は執事が出てきたかと思うほど地味で落ち着いた人物で、曲の中盤から終盤の華やかさとは正反対だったという。
僕はこの曲が特別好きなわけではないけれど、曲を通して独特のリズムを刻むスネアの生演奏に興味があった。ググった結果の受け売りだけれど、リズムは2小節で24個の音符があって、169回繰り返すそうだ。約15分の演奏時間で4千回以上叩くわけで、しかも一定のリズムを刻み続けないといけない。僕なんかが叩けば早々にリズムが乱れてしまうに違いない。
曲が始まってみると、スネアの奏者が打楽器定位置の最後列に見当たらず、どこから音が出ているかわからず狐につままれたようだった。僕の座席は2階左壁ぎわ前方だったので高さがあったため、曲の半分が過ぎてようやく木管群の前、第2バイオリンとチェロの境目の後ろに埋もれている奏者を発見できた。
これもネットの受け売りだけど、ボレロではそこがスネアの定位置らしい。それこそ高さがない1階席前方の観客はスネアが見えないのでどこから音が出ているかわからなかったかも。奏者は二人いて、途中から2台で叩くそうだけれど、他のパートの音も大きくなっているので2台で叩いているようには聞こえず。それほど一糸乱れず揃って叩けているのか。
それはともかく、この公演では楽団員がチケットの半券を引いて当選者を選ぶ抽選会が恒例行事。大フィルの定期演奏会の通し券や、宿泊券やディナー券などが景品で、目玉は当日ステージで大フィルを相手に「ラデツキー行進曲」を指揮できる権利。なんと僕の隣に座っていた小学生の女の子が当選。物怖じしない堂々たる指揮ぶりで拍手大喝采だった。
【9日の備忘録】
休肝日2日目。朝=コンビニのサンドイッチ、昼=ご飯1膳、豆腐鍋、ミニトマトと茹でブロッコリー、夜=豚バラと白菜のレンジ蒸し。体重=59.6キロ。