NFLメモ(2021-22 DIVISIONAL #2) | IN THE WIND

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プレーオフはNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)とAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)で、プレーオフのディヴィジョナルラウンド(準決勝に相当)の残り試合が1試合ずつあった。NFC、AFCともに前日、シード1位が敗れる番狂わせがあったが、NFCで昨季スーパーボウル王者でシード2位のタンパベイ・バッカニアーズがシード4位のロサンゼルス・ラムズに敗れる波乱があった。来週のカンファレンス・チャンピオンシップの組み合わせは以下の通り。

※プレーオフではAFC、NFCそれぞれの第1シードはワイルドカードラウンド(初戦)が免除となり、すべての試合をホームで開催できる。そして常にシード順位が高い順にシード順位が低いチームとホームで試合をする。

※TD=タッチダウン(6点)、FG=フィールドゴール(3点)、XP=TD後のエキストラポイント(1点)、2PT=TD後の2ポイントコンバージョン(2点)、INT=インターセプト、SK=サック、RT=パサーレイティング、YD=ヤード、OT=オーバータイム

 

◆ロサンゼルス・ラムズ 30-27 タンパベイ・バッカニアーズ

まさに映画や小説のようなドラマチックな展開。王者バッカニアーズは攻守すべてに精彩を欠き、第3Q途中まで3‐27と最大24点差を付けられていた。そこからまずFGで6‐27とすると、押されていた守備陣が奮闘。相手選手が持つボールを狙ったファンブルフォースを3回重ねて攻撃権を奪い、試合中盤までまったく調子の上がらなかったQB トム・ブレイディがうち2回をTDに結び付けた。27‐27の同点となったTDはファンブルロストによるターンオーバーから敵陣30YDで残り2分25秒から始まった攻撃で生まれた。ドライブを進めて残り46秒、敵陣9YDから残り1YDの4thダウンギャンブルでブレイディからボールを託されたRB レナート・フォーネットがエンドゾーンに駆け込んだ。ブレイディはその一つ前の攻撃では、敵陣深く縦に抜け出したWR マイク・エバンスの胸にすっぽりと収まる絶妙のコントロールで55YDのTDパスを通していて、土壇場で24点差を積み重ねたブレイディの勝負強さ、凄みを見た思いがする。

 

それでも、バッカニアーズの奇跡のストーリーは完結しなかった。ラムズには試合終了まで42秒が残され、タイムアウトも1回。自陣25YDから始まった攻撃では1プレー目にSKされながらもQB マシュー・スタッフォードが今季リーグのレシービング部門3冠王(キャッチ回数、獲得YD、TD数)のWR クーパー・カップへ20YDと44YDのパスを立て続けに通して一気に敵陣12YDへ。残り4秒でK マット・ゲイが30YDの決勝FGを決めて接戦にピリオドを打った。ラムズは守備陣がブレイディに3SKを浴びせるなどて圧力をかけ続け、パスカバーでもターゲットを的確につぶして、第3Q途中まで失点をFG1本に抑えたのが大きな勝因。球離れのよいブレイディがいつになくボールを持ち続けてプレッシャーにさらされるシーンが目立った。点の取り合いになっていれば展開は違っただろう。

 

◆カンザスシティ・チーフス 42-36 バファロー・ビルズ

先手を取られたチーフスが第2Qで逆転し、ビルズが追いかける展開となった試合は第4Q残り2分からめまぐるしく動いた末に、OTにもつれこんで決着した。ビルズはツーミニッツウォーニング明けのプレーでQB ジョシュ・アレンがWR ガブリエル・デービスへ27YDのTDパス(2PTも成功)を決めて29‐26と逆転すると、今度は残り1分13秒でチーフスのQB パトリック・マホームズがWR タイリーク・ヒルへ64YDのTDパスを通し、わずか52秒、5プレーで33‐29と再逆転した。しかしビルズは残り17秒、アレンがデービスへ19YDのTDパスを通して36‐33とまたもや試合をひっくり返した。タイムアウトは3回残っていたものの、試合時間は残り13秒、マホームズをもってしても極めて厳しい状況だったが、自陣25YDからの攻撃で2本のパスで敵陣31YDに進出。残り3秒でK ハリソン・バトカーが49YDのFGを蹴り込み、まさに土壇場で試合を振り出しに戻した。勢いづいたチーフスはコイントスで勝って先攻を取り、ラッシング2回、パス5回であっという間に敵陣8YDに進出して残り10分50秒、最後はマホームズがTE トラビス・ケルシーにTDパスを通して接戦を決着させた。

 

激しい点の取り合いとなったが、守備陣が特段悪かったわけではない。マホームズ、アレンの両QBが持てる力を存分に発揮して高いレベルで攻撃をけん引した。マホームズはパス成功率75%(33/44)、378YD、3TD、RT123.1、アレンは72.97%(27/37)、329YD、4TD、RT136.0で、双方ともインターセプトはなく、SKは2回ずつだった。ラッシングでも2人はぞれぞれチームトップを記録し、マホームズは69YD、アレンは68YDを走り、パスを投げる相手が見つからない時は自らの走力で活路を切り開いた。反則も少なく、チーフスは1個で10YD、ビルズは3個で15YDのロスに止まっていて、まさに力と力が混じりけなしにぶつかり合い、死力を尽くしたナイスゲームだった。勝敗の分かれ目はどこにあったのか。敢えて挙げるなら、チーフスにはヒル、ケルシーらマホームズを支えるタレントがより多くそろっていた。ビルズはこの日デービスがレシービングで4TDを記録したものの、やはりアレン頼みという印象はぬぐえない。

 

【24日の備忘録】

休肝日1日目。朝=ご飯1膳、ベーコンとシイタケのソテー、リンゴ、昼=親子丼、ミニトマトと茹でブロッコリー、夜=豚バラとキャベツのレンジ蒸し。体重=59.8キロ。