山本潤子さんのラストコンサート | IN THE WIND

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自分のための備忘録。音楽とスポーツ観戦、飲み食い、時々本と映画
Don't think twice, It's all right !

昨日(2014年5月6日)は名古屋へ。昨年から始まった山本潤子さんのツアー 2013-2014 Ages of Folk & Pops の千秋楽に参戦した。声の不調を理由に、潤子さんがご自身のブログで長期休養を宣言されたのは今年2月末。その後もブログで名古屋が ラストコンサート とはっきりと書かれていた。そして、この日、実際に潤子さんの口から、それが本当であることを自分の耳で確かめることになった。

まずはセットリスト。末尾の(H)はハイファイセット時代の歌(ユーミンのカバー含む)

 1. エイジス・オブ・ロック・アンド・ロール(H) 
 2. いつかスターに(H) 
 3. 月の下で 
 4. 鍵があわない 
 5. 冷たい雨
(H)  
(あんな歌こんな歌コーナー)
 6. カーニバルの朝(映画「黒いオルフェ」の主題歌) 
 7. The Dock Of The Bay(Otis Redding) 
 8. The Last Thing On My Mind(P.P.M) 
 9. Kisses Sweeter Than Wine
(ワインより甘いキス、P.P.M) 
10. サンフランシスコ・ベイブルース(P.P.M) 
11. ダスティン・ホフマンになれなかったよ(大塚博堂) 
12. The Boxer(Simon & Garfunkel) 
13. When I Was Most Beautiful (私が一番きれいだったとき、原詩・茨木のり子、Pete Seeger) 
14. Have You Ever Seen The Rain (雨を見たかいCreedence Clearwater Revival)
(あんな歌こんな歌コーナー終了)
15. 中央フリーウェイ(H) 
16. メモランダム(H) 
17. ひときれの恋(H) 
18. 素直になりたい(H) 
19. DESTINY(H)

(ENCORE)
1. 卒業写真(H) 
2. 最後の春休み(H)
サポート:植村昌弘(Drs)、六川正彦(Ba)、林仁(G)、竹田元(Key)

今回のツアーは、潤子さんが音楽を始めたころから親しんだり、歌い継いだりしてきた曲を中心に構成。ソロになってからの曲は、3、4曲目の2曲のみ。歌の方は、やっぱり高音は厳しかったけれど、それ以外はいつも通りの潤子さん。時にしっとりと、時にあでやかに、時につややかに、時にコミカルに、時にかわいらしく、変幻自在のボーカルをじじっくりと楽しんだ。あんな歌こんな歌コーナー では、曲の由来を説明したり、訳詞を朗読したりして、どんどん進行していく。途中、自ら 最後だからといって、何もしません。と宣言。何かサプライズを期待していたファンは、ちょっぴりがっかり。

だからと言って盛り上がらなかったわけではなく、最後の曲ではほぼ総立ちで手拍子もいっぱい。アンコールでは、花束やプレゼントを渡しにステージに駆け寄るファンもいつもよりかなり多くて、曲がなかなか始まらないほど。最後だからか、ステージ脇で警備しているプロモーターのスタッフも制止することもなかった。アンコールの卒業写真は観客も一緒に大合唱。サビでは会場からハモるパートも聞こえてきた。

MCでは、所々に「最後」というキーワードが出てくるのだけれど、感傷的になることもなく、最後の方でほんの一瞬だけ涙声になったぐらいで、少なくとも僕の座席からは泣くところは見えず。粛々と、いつものように歌い、語る潤子さんだった。こんなに淡々と終わっていいのかと思うほど、湿っぽくなくカラッとしていたように思う。そして、僕はというと、ステージに立つ潤子さんの姿を見るのも、生声を聴くのもこれで最後だと思うと、本編のラストでは涙腺が大崩壊。 こんなに涙を流したのいつ以来だろうか、というぐらい。

それはさておき、潤子さん最後のMCを少しだけメモ(一字一句この通りではなく、あくまで趣旨)

とうとう私のラストコンサートがこの名古屋で行われることになってしまいました。最後になると決まってから、ダダっとラストに突入した感じです。45年歌い続けられたのは、恵まれていたと思います。ファンの皆さんの支えがあったからこそ、務め上げられたと思います。(2曲目の後、この日最初のMCで)

そろそろもう最後の曲になってしまいました。たくさんの思い出が頭の中を走馬灯のようにぐるぐる回転しています。最後になったらいい思い出しか回っていません。長い休養に入りますが、喉が元に戻る奇跡ががあるかどうかわからないけど、もし、神様がもう一度歌ってごらん、という奇跡あったなら、きっとどこかで歌っていると思います。(本編最後の曲の前に)

平常心で最後を迎えたいと思います。本当にこれで最後…、泣いちゃうかも(少しだけ涙声になるも、すぐに立て直す)。ここからは歌詞をいいますので、いっしょに歌ってください。みんなの声を耳にとどめて帰りたいと思います。(アンコールで舞台に出たとき)

ハイ・ファイ・セットのデビュー曲は何ですかぁ?
(アンコール1曲目の前に会場向かって)

最後のコンサートなのに大々的に宣伝していないので、会場のロビーではさだまさしさんからの花輪がポツンとあっただけ。


終演後、生まれて初めて「出待ち」をしに楽屋口へ。「同志」は30~40人ぐらい。プロモーターの係員が、会場の建物と道路を挟んで反対側の歩道で待てと言うし、日も暮れたから、タクシーに乗り込む潤子さんの表情もよく見えなかったけれど、中から手を振ってくれたのがわかっただけでも、よしとする。なんだか名残惜しくて、いつもなら捨てるチケットの半券も、今回だけはとっておくことにした。


【6日の備忘録】
昼前、岡山から名古屋へ。朝=タケノコご飯1膳、リンゴ、昼=坦々麺、半炒飯(外食)、夜=駅売店のカツサンド。飲酒=缶ビール1本。体重=64.8キロ。