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チャウ子のそれでも本を読むのだ

チャウ子のごった煮風500字読書日記
 地味に更新中f^_^

 

 

 

 米崎地検の検事・佐方貞人の事務官を務める増田陽二。

 高校時代の柔道部の恩師の告別式で、旧友の伊達と再会し

 た増田は、マネージャーだった木戸と3人でその夜旧交を

 温める。増田にとって、伊達は柔道をやめずに済んだ恩人

 であり、ヒーローだった。だが、大阪で警察官になったと

 いう伊達には、ある秘密があった‥(「ヒーロー」)。

 シリーズスピンオフ作品をはじめ多ジャンル作を集めた、

 著者初のオムニバス短編集。      ー裏表紙よりー

 

 

 

 11編の短編集。

 本当にバラエティーに富んだ作品集です。

 佐方貞人のシリーズが好きなので佐方貞人がすべての作品

 に絡んでいるのかと思っていましたが、佐方が出てきたの

 は「ヒーロー」だけでした。

 これは意外と地味なお話でした。

 表題作の「チョウセンアサガオの咲く夏」は母をひとりで

 介護する娘のお話です。

 介護しながら孤独を感じている娘・三津子がどうやってガ

 ス抜きしているかという結末に戦慄を覚えました。

 一番面白かったのは「初孫」です。

 畑中啓一は子どもが授かりにくい体質だったのですが、不

 妊治療を始めて1年後に子どもを授かります。

 しかし畑中は血液型から子どもと自分の親子関係に疑惑を

 持ち、大学で遺伝子工学の研究をしている友人の藤堂に親

 子鑑定を依頼します。

 その結果が驚愕。

 え、え、えとなりました。

 10ページほどの短編なのですが衝撃が大きすぎる。

 ネタバレになるのでこれ以上書けませんが、このあと畑中

 はどうするのだろう?とこの後の展開が気になりました。

                         ★★

 

 

 

 

 

 

 

 20歳の頃何をしていたかと言いますと学校に通うために

 一生懸命バイトしてました。

 学費を払わないといけなかったからです。

 学校も自分が望んだ学校ではなく、ハッキリ言ってつまら

 なかったし、バイトに日々追われ何も考えていなかったよ

 うな気がします。

 とにかく稼がないと学校に通えない。中退なんかしたら就

 職がどうなるかわからない切実でした。

 そして就職も全く希望しない業種の会社に入ることになり

 これはひとえに私がおバカだからですが、ハッキリ言うと

 バイトに時間が取られ勉強する時間もなかった。

 進学するまではそこまで家が貧乏だとは思っていなかった

 ので改めて貧乏はツライものだと思いました。

 そして教育に理解のない親は毒親(私の場合は母親)だと

 今でも思っています。

 最近は高校まで無償化などの政策が進んでいますが、それ

 でも大学にはお金がかかり勉強したいという意欲がある子

 たちがそこで振り落とされてしまうのは心が痛いです。

 本書の第3章は「税金のきほん」ですが、生涯賃金のおよ

 そ3分の1が税金と保険料というのは驚愕でした。

 税金はサラリーマンだって節税する方法がありますが、社

 会保険料はなかなか難しいです(4月から6月は残業しな

 いなどの方法は小手先です)。

 これだけ負担して給付も満足いくものが受けられるのなら

 納得して支払うのでしょうけど、今の政治を見ていたら期

 待薄ですね。

 20歳の皆さん、勉強はしておきましょう。投票も行った

 方がよいですよ。★★★

 

 

 

 

 

 今時のこども(小学生)ってどういうことを考えているので

 しょうか。

 私、こどももいないしこどもと全く関係のないところで生き

 てきたのでこどもは未知の生き物って感じです。

 ただ、ちょっと仕事でこどもと関わるかもしれないのでこち

 らの本を読んでみました。

 自分が小学生の頃何にお金を使っていたのかなと考えると、

 マンガとレコードだったような気がします。

 確か毎月いくらっておこづかいが決まっていたけど、その額

 ではレコードなんかは買えないからレコードを買うときは親

 に別にお金を貰っていたのだと思います。

 家は貧乏で母親もお金の計算や管理ができない人だったのに

 いつも「無駄遣いするな」とそればかり言われていたような

 気がします。

 うちの両親はクレジットカードも持ったことがなく銀行預金

 しかしたことがないというほんとに経済オンチの人たちでし

 た。

 何故こういうことを書くかというと、多分今の小学生はもっ

 とマネーリテラシーが高いのだろうなと思うのです。

 キャッシュレス決済が当たり前の世の中になり、投資ですら

 身近になっていると思います。

 その分、お金の教育を受けていないと、お金の重みがわから

 なかったり、簡単に借金に手を出してしまうのかもしれない

 と思ってしまいます。

 でも、借金が絶対悪であると言えないところにお金の難しさ

 はあるのですが、こどもにはここまで教えなくてもいいのか

 なという感じ。

 本書はすべてにふりがなも振ってあるし、親子で読んでみら

 れるといいかなと思います。★★