チャウ子のそれでも本を読むのだ -3ページ目

チャウ子のそれでも本を読むのだ

チャウ子のごった煮風500字読書日記
 地味に更新中f^_^

 

 

人生100年時代を迎え、「定年後」の時間が断然、長く

なった。

「年金が足りない」「貯金が底をつくかもしれない」ー

そんな不安の声は尽きない。しかし、95歳にして現役で

「株投資」を続けている外山滋比古は説く。

「もっと前向きに、『老後のお金』の話をしよう」

年金、貯蓄、相続、仕事、趣味、そして投資ー「第2の人生」

をどうやって面白く生きるか、そのヒントがここにある。

 

 

再読です。

外山さんはこう書かれています。

「目的はあくまで、少しでも長く、経済的にも精神的にも自立

した人生を歩むことだ」。

「「多少は苦しくても自立して生きていきたい」と考えること

が大前提ではないか」。

外山さんは定年後、年金と貯金を取り崩すだけではなく、何か

新しい仕事を始めてみるとか、趣味を仕事に結びつけてみると

かが大事と書かれています。

国は必死で定年を延ばすよう企業に働きかけます。働く方もこ

れ幸いとそれに乗っかり70歳まで定年延長する‥。

なんだかなあと思ってしまいます。

好きな仕事、会社ならそれでもいいのでしょうが、生活のため

だけで好きでもない仕事を惰性で続けるのであれば、自分もし

んどいし会社も迷惑だと思います。

細々とでもよいから個人事業主として仕事をやってみるとか、

今までやったことのない仕事をやってみるとか選択肢はいろいろ

あるはずです。

タイトルが「お金の整理学」ということもあって後半は株式投資

のススメみたいになっています(^^;

外山さんの周囲でも株はよくないものだと思っている人が多いと

のこと。

私も周りに「株やってるなんてすごい」と言われることもありま

す。何がすごいのかよくわかりませんし、これは言葉通りには受

け取れませんね。

きっと「株なんて危ないのに‥」と思われていると思います。

でも若い時から徐々に株式投資を始め老後も無理のない金額で株

をやるのはなかなか良いのではないかと個人的には思っています。

大儲けを狙うのではなく配当を貰うことを目当てに長期投資。

シニアであればこれぐらいでいいのではないでしょうか。★★★

 

 

 

 

 

 車をぶっ壊すビッグモーターへの忖度、カルテル疑惑、

 地獄の「本業支援」‥。

 損害保険会社では長年の膿が一気に噴出した。

 生命保険会社でも、レジェンド生保レディの不正に、公平性

 を装った代理店の手数料稼ぎなど、問題が相次ぎ表面化。

 向き合う金融庁は何を狙い、どう動くか。

 当局と業界の「暗闘」の舞台裏、生損保の内実に迫った渾身

 のドキュメント。            ー裏表紙よりー

 

 

 ビッグモーターの事件は驚きでした。

 本書はビッグモーターの話から始まります。

 あの社長の記者会見もびっくりでした。

 ゴルフに対する冒涜という発言にはこの社長ほんとに大丈夫

 なのか?と思いました。

 車に故意にゴルフボールで傷をつける行為が問題なのに。

 そしてこんな社風にしてしまった副社長の息子が1度も公の

 場に出てこなかったことも不思議というか、こういう体質の

 会社なんだなと思いました。

 そのビッグモーターにいいようにされていたのが損保業界で

 す。

 保険会社ってイメージはエリート集団。ビッグモーターに頭

 が上がらなかったというのが意外でした。

 ビッグモーターの工場を紹介することで自賠責保険の契約を

 取っていたんですね。

 さて、そして最近また損保4社のカルテル疑惑が浮上しまし

 た。本書にそのカルテル疑惑の話も出て来ます。

 結局何にも反省していないのだなと思います。

 後半の第7章、第8章は生保の話。

 力を持った生保レディと生保会社のいびつな関係。

 そこには契約者は蔑ろにされ、本来の保険の意味が忘れ去ら

 れています。

 保険嫌いの私、言いたいことはいっぱいあるのですが、この

 辺でやめておきます。

 変な保険に加入させられないためには自己防衛しかないのか

 な‥。                     ★★★

 

 

 

 

 

 

 高齢化が進む都心の団地で介護施設経営者が殺害された。

 事件を担当することになった警視庁の仲村は捜査の過程

 で、二人の幼馴染と再会。事件の直前に被害者と揉めて

 いた美人投資家、不正請求に手を染めた男。重要参考人

 となった友を救うため、刑事が奔走する。

 コロナ後の介護業界の闇を描く社会派ミステリー。

                   ー裏表紙よりー

 

 

 

 殺害された介護施設経営者は飲食店を幅広く経営し、団

 地でも有名な老人でした。

 有名といっても悪名高い藤原。

 プロローグでは仲村の子どもの頃の団地の夏休みの様子

 が描かれています。

 後に著名な投資家となった環、殺害された男の介護施設

 で働く尚人。

 環と尚人が藤原に連れられ自治会の集会所に行くという

 ところでプロローグが終わります。

 このとき環と尚人に何があったのか?

 ここがまず1つの疑問。

 そして果たして藤原を殺害したのは誰なのか?

 環が一番怪しいような感じがするのですが、仲村は環で

 はないと思っています。

 一方、藤原が経営する介護施設では不正が横行していま

 す。施設長の熊谷は元ヤクザ。尚人の人の好さに付け込

 んで不正請求を命じています。

 この熊谷も藤原を殺害する動機があり(施設を乗っ取り

 たい)かなり怪しさを含んでいます。

 結局犯人は意外な人物に落ち着くのですが、この小説の

 肝は犯人が誰かということではなく、介護業界の闇を描

 きたかったのだろうなと思います。

 国は結局介護の大変さをわかってないんでしょうね。

 介護施設に勤める人たちがどれだけ大変か。

 介護施設が不正請求をするなんて論外ですが、でもそう

 せざるを得ないほど人手を確保するのが大変だというこ

 とに思いが至っていないのでしょう。

 そんなことを考えながら読みました。★★