「君、銀行辞めて、どうするの?」
入行3年目、エリート街道を歩んでいた雨宮秋都は、ある
案件をきっかけに、理不尽な戦力外通告を受けてしまう。
退職を決意した秋都が見つけた、新たな希望とはーー?
ー帯よりー
てっきり「ブティック」というタイトルから洋服店の話か
と思っていました。
そして主人公は秋都とあるので女性なのかと思いました。
池井戸さんにしては珍しい話だなと。
けど、雨宮秋都は20代の男性で、元は東京中央銀行の行
員です。
ちなみにM&AブティックとはM&A(合併・買収)に特化
した専門家集団のことらしいです。
秋都は銀行の顧客のM&Aに関わり、そのことによって銀行
から処分を受けます。
顧客のためにと思って貫いたことが銀行の倫理に反する‥
もちろん秋都にとって納得できることではありません。
それによって銀行を退職した秋都。
転職先に選んだのがM&Aブティックのランパス東京。
少数精鋭のM&Aブティック。
特徴としてはM&Aの仲介をするのではなく売り手側もしく
は買い手側どちらかのアドバイスをするという会社です。
代表の坂崎は熱い男で商売ベタだと言われていますが、ア
ドバイザーとして企業に寄り添い、より良い道を探すとい
うことに徹しています。
関西弁というところには親近感が湧きます。
もし、続編とかスピンオフがあるのなら坂崎に焦点を当て
てほしい。
秋都はランパス東京に転職し、いろんな会社のM&Aに関わ
っていきます。
私がちょっとすごいと思ったのは年商400万円のキッチン
カーでメロンパンを売っている会社のアドバイザーにもなる
というところ。
こういうブティックはそんな規模の会社を相手にしないので
はと思っていました。
まあ、ランパス東京だからかもしれませんが。
反対に何百億円の買収なども請け負っていますが、そうなる
と絡んでくるのが東京中央銀行。
また、嫌な奴がいっぱい出てきます。
企業を食い物にして銀行の利益と自分の立場だけを守りたい
輩がいっぱいです。
そういう銀行員に騙される経営者には人を見る目がないのか
なという気もするのですが‥。
いろんな企業の事例が出てきてそれらの企業同士が後半結び
ついていく面白さもあったのですが、1つ気になったのはせ
っかくいい買い手が出てきたのに、系列からのしがらみを抜
け出せなかった企業。
この企業がこのあとどうなったか気になります。
これも是非とも続編で。
やっぱり面白かった。最高だった。★★★



