下巻の前半は神奈川県警の裏金作りの話に重点が置かれます。
裏金の5千万円をよこせと淡野に取引を持ち込まれた捜査一課
長の若宮は悩んだ末に淡野の取引に応じることにします。
現在巻島の下で特捜班に加入している秋本は若宮の部下。秋
本に巻島を裏切らせることを命じる若宮。
果たして秋本はどちらに付くのかというのが大きな山場。
本来の出世を考えれば若宮に服従するのが警察での常識です
が、若宮の言うことを聞いてしまえば淡野を逃がすことになり
‥と秋本の心は揺れます。
ここは結局どうなるのだろうとドキドキしながら読みました。
巻島は秋本を信頼していますが、やっぱり裏切られることにな
るのか。
後半は淡野を追い詰めるところに行くわけですが、ここは上
巻で私が想像していた通りの展開になりました(ネタバレにな
るので書きませんが)。
淡野の生い立ち、淡野と暮らしている由香里の生い立ちも明
かされ、何故由香里が淡野に惹かれているのかその理由もわか
りました。ここはちょっと泣けてきました。
上巻で判明しなかった「ポリスマン」の正体は結局わからず
じまいでした。
これはまだ続きがあるということなんでしょうね。
上巻の最初に出てくる大物政治家、横浜市長、淡野を仕切っ
ていたオーナーの「ワイズマン」の絡みがまだはっきりしませ
ん。これは4で解決するのでしょうか。★★★