「犯人に告ぐ」の第３弾。
正直、２を読んだのかどうかも覚えてなくて調べてみたら読
んでいました（汗）。
神奈川県警特別捜査官巻島史彦と誘拐事件の犯人の対決を描
いたストーリー。
誘拐事件の犯人の下っ端の人間は警察に逮捕されているので
すが、主犯格の淡野に対しての供述がなかなか取れません。
そしてやっとのことで淡野を見つけたのに取り逃がしてしま
った警察の次の一手はネットテレビに巻島が出演し淡野に呼び
かけ視聴者から情報を募るというものでした。
現実的には警察が顔を晒してマスコミに出演して犯人に呼び
かけたりすることがあるとは思えないのですが、この小説では
そこは割と重要な要素なのでスルーします。
犯人の淡野の生活も描かれていて、本筋とは反れますが、ど
こか映画を観ているような気分になりました。
スナックで知り合った女の元に転がり込み、危なくなったら
行方をくらましほとぼりが冷めたらまた女の元へ戻る。女も薄
々淡野がヤバいことはわかっていても、一緒にいたいので何も
気づかないふりをしています。
淡野と彼女がどうなっていくのかも興味をそそるところです
が、淡野を実質支配している金主（これは正体が明らかになっ
ています）が果たして足を洗うことにした淡野を許すのか、淡
野たちに通じている「ポリスマン」と呼ばれている警察は誰な
のか。神奈川県警の裏金疑惑はどうなっていくのか。
これらも興味深いです。
下に続きます。★★
