神の子(下) | チャウ子のそれでも本を読むのだ

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チャウ子のごった煮風500字読書日記
 地味に更新中f^_^

 

 

町田博史は少年院の教官・内藤の親友の前原製作所

で働きながら大学に通っています。

大学で起業話が持ち上がり、それに博史も加わることに

なります。

しかし、室井はやはり博史を諦めきれず、いろんな手を使い、

博史の動向を探っています。

前半は室井の一味の雨宮などの動きに焦点が当てられています。

第三章からは博史と大学の仲間、為井たちが起こした会社の

事情などにも話がつながっていきます。

内藤は、室井の組織の実態を暴きたいと行動を起こし、

前原製作所の娘の楓と情報交換をします。

薬丸さんの話は少年犯罪のテーマが多く、

どちらかというと物語全般が重く、暗いイメージでした。

「神の子」も入りはそういう感じだったのですが、

段々と博史たちの起業によって、希望が見えてくるという

話になっていきます。

室井の組織の解明にワクワクし、誰が味方で、誰が敵なのか

というのも興味を惹かれましたし、最後は私にとっては

少し意外な感じがしました。

が、それよりもヒューマニズムをテーマにした物語に

なっていて、読んでいても暗さや重さより、

明るい気分になっていく気がしました。

弱者に対する温かい視点も感じられましたし、

面白かったし、よかった、ホッとしたという気分です★★★