神の子(上) (光文社文庫) 950円 Amazon |
薬丸岳さんです。
町田博史は戸籍がなく、稔という知的障害者の戸籍を
手に入れ一緒に行動していました。
博史はオレオレ詐欺の一味でしたが、その一味の男から
稔を始末するように言われ、その男を殺し逃走します。
その後、博史は少年院に入りますが、オレオレ詐欺の
黒幕の室井という男に監視されています。
博史はIQ161以上という抜群の知能を持っているので、
その知能を利用しようと室井は企んでいるようなのですが。
博史は少年院から出所後、ある工場に働くことになり、
大学にも入学し、普通の生活を送っていますが、
それでも室井は執拗に博史を追い求め、
様々な手を打ってきます。
とにかく上巻だけで500ページ。
いろんな話、場面が描かれています。
これだけいろんな登場人物がいたら混乱しそうなものですが、
そこは薬丸岳さん、使い分けが見事。
混乱もなく面白く読みました。
博史がその頭脳を活かして企んでいることは何か?というのも
気になりますし、
稔を探し出して博史をおびき寄せようとしている室井の真意も
図りかねます。
稔を探し出そうとしている室井の一味の雨宮の連れになった
ホームレスの小杉の正体も気になります。
この小杉は何者か?というところで上巻は終わり。
下巻も500ページ。
さあ、一体結論はどうなる?★★★