フリーター、家を買う。 | チャウ子のそれでも本を読むのだ

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今回ご紹介するのは
「フリーター、家を買う。」
有川浩著
幻冬舎刊です☆☆☆



タイトルどおりフリーターが家を買うお話です。

武誠治は大学卒業後
就職した会社を3ヵ月で辞め、そこからフリーターへ。

アルバイトもうまくいかずダラダラ過ごす誠治に追い討ちをかけたのは、母・寿美子の鬱病の発症だった。

これまでの有川さんの作風からすると、テーマに少し深刻さがあるかも知れません。

しかし、私はどちらかと言うと、有川さんの作品にはストーリー性を求めてはいないので、ストーリーがよめてしまうのは気になりません。

私にとっての有川作品の魅力は登場人物の「可愛いげ」にあります。

誠治の父は自分のことしか考えない自分勝手な男です。
寿美子が鬱病を患ったのにも理解がありません。
可愛いげのカケラもない親父です。

それが後半、なんとも可愛いげのある親父に変身!

誠治は誠治でイマドキの若者にしては、しっかりと寿美子のことを受け止めようとします。

誠治が就職することになった大悦土木の面々も作業長はじめみんな、私から見ると可愛らしい。

有川作品を読むと人間が好きになる気がします。