県内の雇用情勢がさらに悪化している。鹿児島労働局が31日に発表した調査結果で、県内でも派遣労働者の雇い止めや学卒者の内定取り消しが増えていることが判明した。新年度に入って雇い止めは一段落しそうだが、不況は続いており、「雇用不安については、予断は許されない状況」との声も聞かれる。

 ■雇い止め
 県内で昨年10月から今年6月までに雇い止めされたか、今後、雇い止めが予定されている非正規労働者は3月19日現在、40事業所の計1698人に上り、前月の調査時に比べて222人増えた。

 3月中に雇い止めされるのは430人で、調査期間中の月別では最多。新たにビルメンテナンス会社で66人が雇い止めされるなど、年度末に雇用調整が集中したとみられる。同労働局は4月以降に雇い止めを予定している企業は把握していないが、「景気状況から予断を許さない」と警戒している。

 ■新たに内定取り消し
 2月下旬に高校生1人、3月上旬に大学生等1人が新たに採用内定の取り消しを受けた。高校生は他の企業で内定が決まったが、大学生は就職活動の再開を余儀なくされた。

 今回の2人で内定取り消しを受けた県内の学卒者は計18人となった。このうち16人は他企業から採用内定を受けたり、内定の取り消しを撤回されるなどして就職にこぎつけた。残り2人は就職活動を続けている。

 ■有効求人倍率
 県内の2月の有効求人倍率は前月を0・03ポイント下回る0・42倍。2003年6月以来の低水準で、0・4倍を切ったITバブル崩壊時の水準に近づきつつある。

 新規求人数は7739人で前年同月比18・3%減。これに対し、新規求職者数は前年同月比18・2%増の1万2248人だった。新規求人の落ち込みは産業別で運輸業(前年同月比51・9%減)、製造業(同48%減)、サービス業(同44・3%減)などで目立っている。


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6月まで 県内の3人に1人

 景気の悪化で昨年10月~今年6月に失職したか、失職する見通しの製造業界の派遣社員が約4400人(3月19日現在)に達し、県内の製造派遣全体の3人に1人が職を失うことが31日、厚生労働省福島労働局の調査でわかった。製造派遣は2006年から生産現場で急増したが、メーカーの相次ぐ減産により大量の人員整理を余儀なくされた形だ。この春からは06年に派遣になった労働者が次々と契約満了を迎える「2009年問題」が表面化する可能性もあり、同労働局はさらなる失職者の増加に警戒を強めている。

 同労働局の発表によると、県内の非正規労働者の失職者数は、前回発表(2月)より989人多い6352人。都道府県別では5番目に多く、このうち99%が前回発表まで対象期間としていた昨年10月~今年3月に集中しているという。

 失職した非正規労働者はほぼすべてが製造業で、中でも派遣社員が4441人(70%)に上った。県内の派遣社員(07年度=4万719人)のうち製造派遣は1万2846人おり、その35%を占める計算だ。

 製造業界では07年3月に派遣の期間制限が1年から3年に延長され、これを見越して06年3月から派遣労働者を受け入れる企業が急増した。これらの労働者はこの3月以降、契約満了により「雇い止め」になるケースが相次ぐのではないかとみられている。

 同労働局は「不況の余波で、これらの派遣労働者のかなりは既に解雇または雇い止めになっている可能性がある」としながらも、「今後、失職者がさらに増える恐れもある」(需給調整事業室)と神経をとがらせている。

 厚生労働省は今年2月、派遣社員を正社員として雇い入れた企業に最高100万円を助成する制度を創設した。同労働局は、県内の企業にもこの制度の活用を促すなどして、直接雇用か請負への移行を働きかけていきたい考えだ。

     ◇

 2月の県内の有効求人倍率(季節調整値)が前月を0・06ポイント下回る0・42倍となり、1963年の調査開始以来、過去4番目に低い水準となったことが31日、福島労働局の調査でわかった。

 有効求人倍率の低下は4か月連続。前年同月と比べると0・37ポイント減と5割近い落ち込みとなった。ハローワークの管轄別では、須賀川の0・24倍が最も低く、二本松の0・25倍、白河・喜多方の0・32倍と続いた。


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 仕事や住まいを失った労働者を支援する常設型施設「ぎふ派遣労働者サポートセンター・結(ゆい)」が、岐阜市美江寺町の県教育会館内にオープンして1カ月が経過した。2月28日に開設以来、3月27日までの相談人数は41人で、新規相談は平均で1日2人程度。うち21人が生活保護を申請した。大量の派遣労働者が契約期限切れを迎えた3月末以降はさらに相談者が多くなるとみられ、同センターは「今後は大量の派遣切りがあるのではないか」と懸念している。

 同センターによると、1カ月間の相談者のうち、派遣切りや不当解雇などの労働関係の相談者が過半数。住居がなかったのは21人で、中には4日間何も食べていないホームレス状態の人や愛知県から歩いて同センターを訪れた人もいた。

 年代別にみると、20代が1人、30代が5人、40代が7人、50代が12人、60代が10人などとなり、中高年層の割合が高い。同センターは「年齢の高い人が派遣切りに遭っている。予想以上に非正規労働者の中高年者は多い」と分析する。

 こうした事態を受け、同センターは4月5日午前10時から午後3時まで、同会館内で休日の無料相談会を開く。弁護士らの相談員が労働、生活全般の相談に応じるほか、カレーの炊き出しも予定している。

 一方、ボランティアスタッフは慢性的に不足。スタッフ登録者は現在28人だが、支援物資の運搬や相談者の送迎などの活動もあり、大勢のスタッフが必要という。「小さなことでもいいので、多くの人に力を貸してほしい」と、相談会スタッフも含め協力を呼び掛けている。


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