◇生活保護受給の男性、恩返しにボランティア
職や住居を失った労働者を支援するために、岐阜市美江寺町の県教育会館内に作られた民間相談所「ぎふ派遣労働者サポートセンター・結(ゆい)」が、先月28日で開所から1カ月を迎えた。「結」に相談に訪れたことをきっかけに、生活保護の受給を受けた岐阜市の男性(42)が、今度は「恩返しがしたい」と、ボランティアの相談員を務めている。【山田尚弘】
男性は岐阜市内の高校を卒業した後、県内の鋳物製造工場や名古屋市内の電化製品店の販売員など職を変えて、7年前からは名古屋市内のコンビニでアルバイトとして勤務していた。バイトとはいえ、月給は20万円を超え、生活は安定していた。だが、昨年11月に店が経営難で閉店したことで解雇され、生活が一変した。
75歳の母が住む岐阜に移り、10万円ほどの貯金を切り崩して、カップめんやパンなどで食費を削りながら、毎日職を探した。2カ月後にようやく、関市内の衣料品店のインターネットサイトを管理する仕事を見つけた。
しかし、入社は4月。生活費の工面に困っていたところ、新聞で「結」が開設されたことを知り、3月初めに相談に訪れた。弁護士に生活保護の申請に同行してもらうとすぐに受理され、同月25日からは保護費を受給することができた。
今では、男性は週に2、3日、ボランティアの相談員を務めている。そんな日は、いつも「派遣切り」された労働者が2、3人と面談する。かつての自分のように、不安そうな表情を見せ、進んで自らの境遇を語ろうとしない人が多い。男性は「他人に素性を語ることに抵抗があるのは当然。だからこそ、じっくりと向き合い、それぞれが希望に沿った職に就けるよう手助けがしたい」と話す。
「結」は現在借りている部屋の賃貸契約が切れる4月末で閉鎖する予定。だが、男性は「第二の人生を歩むことができた感謝の気持ちを少しでも返したい」と、衣料品店の仕事をしながら、閉鎖の日まで相談員を続けるつもりだ。
◇来訪者の半数が生活保護を申請
「ぎふ派遣労働者サポートセンター・結」は、労組や弁護士らでつくる「反貧困ネットワーク」の会員らの寄付金で運営されている。相談員も、専従の1人を除くと、ボランティアが支えている。
2月28日に開設されてから3月30日まで、相談に訪れた人は42人(男性35人、女性7人)。年齢は50歳代12人▽60歳代10人▽40歳代8人▽30歳代5人▽70歳代3人▽20歳代1人▽年齢不明3人--。相談内容は、派遣切りによる生活難22件▽借金による生活苦5件▽解雇などの労働相談2件--などだった。相談に訪れた人の半数に当たる21人が、生活保護を申請したという。
□関連リンク
PC版
→転職、派遣、アルバイトの求人情報満載、livedoor キャリア
→転職の求人情報満載、ライブドア転職
→派遣の求人情報満載、ライブドア派遣
→アルバイトの求人情報満載、ライブドアアルバイト
ケータイ版
→派遣、アルバイトの求人情報満載、livedoor キャリア モバイル
→アルバイトの求人情報満載、ライブドアアルバイト
→派遣の求人情報満載、ライブドア派遣