在宅医療を行う医療機関は増えています。
厚生労働省が、これからの超高齢社会に向けて、在宅医療で確保していきたいとする医療機能は次の4つ。
- 退院支援
- 日常の療養支援
- 急変時の対応
- 看取り
最初の2つ、
退院支援と、日常の療養支援(定期訪問診療、臨時の往診)は、
本人や家族が希望すれば、実現しやすくなってきているといえます。
しかしながら、残りの2つ、
緊急時の対応
と
看取り
の機能について は、医療機関によってかなり差があるのが実情です。
当クリニックの緊急時・24時間対応
在宅医療を行う医療機関で、24 時間対応が条件となっている「在宅療養支援診療所」として届け出をするためには、一定の基準を満たす必要があり、
当クリニックもこの「在宅療養支援診療所」として届け出をしていますが、
在宅医療を手掛ける診療所全体のうち、この届け出をしている施設は約6割にとどまっています。
残る約4割は、24時間の対応は行っていないことになります。
さらに、在宅での看取りに対応している診療所・病院は非常に少なく、全体の5%前後ともいわれます。
ここからいえるのは、在宅医療を行う診療所は増えていても、「最期まで自宅で過ごす」を実現できるかどうかは、その医療機関の診療体制や方針に大きくかかっているということです。
要介護の人とご家族の生活では、いつ何があるかわかりません。
その方々を支えるには 24 時間 365 日の診療が必要ですし、私たちはそれを実行することを大切にしています。
実際にコールは毎晩のようにありますし、求めに応じて臨時の往診も多数あります。
これは私が在宅医療クリニックを開業した当初から、大事にしている部分です。
30 代という在宅医としてはかなり若い年齢で開業をしたのは、患者さんが必要とするときにフットワークよく動くため、というのも大きな理由になっています。
現在は、グループ全体で私を含め常勤・非常勤の医師が 50 人、看 護師が 25 人で、24 時間 365 日の対応ができるように勤務体制を組んでいます。
具体的な数字でいうと、夜間帯の電話は 1 日あたり平均 3 回、月 に 90回ほどに上ります。
電話を受けて医師または看護師が訪問した割 合は、76.1%です。
訪問診療は「24時間365日のサービス」だということ ーー12月5日ラジオ放送内容
当クリニック「看取り」
在宅医療の実績としては、亡くなったときに 1 回訪問するだけでも、私たちのように数十回以上訪問しても、看取り実績は同じ「1」 というカウントになります。
しかし、あえて何度も患者さん宅に足を運び、患者さんやご家族の安心を支えていくという関わりは数字には表れませんが、在宅医療の「質」を表す重要な要素の 1 つです。
「在宅医療」他人事ではございません。
「ブログを見た」と言っていただければ結構です。
どうぞお気軽に、ご相談ください。