5分遅れで私鉄の駅に着く。


彼はいつも時間前行動をするタイプで

私は遅れがちだ。


いつも、行き先のホテルは彼が選んで

私にリンクが送られてくる。

それを見て、なんとなく現地集合するパターンが

多かったから、今回もそうなんだろうと思っていた。


すると予想外に、“JRの方の出口の階段で待ってるね”と連絡があった。


駅で待ち合わせをして一緒に行くのかとウキウキし、無意識のうちにエスカレーターを登ってしまい、

違う場所に向かいかけた。


あわててエスカレーターを降りていく最中、

眼下にの姿を見つけた。


“おはようございます”、と、後ろから声をかけると、

横目で私の姿を確認して、

視線も合わせずスッと歩き出す。


(ああ、わたしたちはそういう関係なんだった)


彼は、わたしが着いてきているか確認するために、

後ろをさり気なく振り返りながら歩く。


は、体調を崩した友人への励ましメッセージを

送りながら彼についていった。


はホテルに入った。


は、ホテルに入る前に、

友人へのメッセージを完結させたかったので、

数分遅れて入った。


エレベーターに乗るやいなや、

彼は私を壁際に追い詰めて抱きついてきた。

そして駅前での私の口調を真似て、

「おはようございます。」と、ニヤニヤしながら

何度か繰り返した。


部屋に入ると、証明が明るくて空調が暖かかった。

なんか明るくて恥ずかしいですね。」

そうだね」


窓を開けようとすると、

目の前が普通のビルだったのでやめておいた。


そして少しの間、他愛もないことを話した。


コートを脱いで、洗面台のあたりを見ていたら、

抱きつかれてキスされた。

唇に軽く、そして耳たぶを舐められる。


んっ…」

ふふっ、お風呂入ろうか?」

「 はい」


するとなぜか、彼は突然、

私の頰に手を当てて平手打ちの真似をしてきた。


やだ」


続けて、服の上から胸や尻を平手で叩いてきた。

本気で痛いわけではないが、

彼は真顔だし、雰囲気もなんだかいつもと違う。

そんなことをされるのは初めてだ。


どうしたんですか?私、お風呂入れてきます」と

言って、その場を離れた。


ーーーーー

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秋が深まった頃、また会いましょうという話になった。
メッセージのやり取りをしている中で、
彼が“tefeさんにいやらしい下着着てもらいたいなぁ”と
書いてきたことがあった。

彼は、それまで何年もセックスする関係だったけれど、
下着に全く興味がなさそうだった。

なにしろ、彼はセックスする前に
一気にスイッチが入りあっという間に全裸になる。
そして私にも、全裸になることを要求した。

それも、彼が脱がせるのではなく、
私が自分で脱いで全裸になっていく所を眺めるのが
好きなんだといつも言っていた。
なので、彼といる時は、ちゃんと服を着ているか、
そうでなければ全裸か、のどちらかで、
下着の状態でいる/下着姿を愛でられる、
ということはなかった。

数年間こんな関係でいて初めて、彼が下着のことを
話したので、私は思わずネットで探してしまった。
女性目線で可愛いと思う下着には
彼は一切反応したことがなかった、ということは、
こういう過激な、いかにもセクシーランジェリー という
ジャンルのが好きだったのだろうか…?と思い
年甲斐もなく、思い切って注文してしまった。

こういう時、通信販売は本当に便利だ。

サプライズにしたかったので、彼には内緒にしていた。

家族にばれずに、無事にセクシーな下着を入手した。

(もしバレてしまったときのために、
“大手通販会社で、頼んでいない商品が勝手に届く
ケースがあり、、返品できずにもめる事がある”という
ネットニュースを見つけて保存しておいた)

届いた下着は、誰がどう見ても
セックスのためにしか使えないとわかるデザインだ。
試しに身につけて鏡の前に立つと、
自分でも恥ずかしくなるような雰囲気になった。
彼と会う日のために、自分しかわからない場所に
隠しておいた。

その後、お互いの都合がつく日がなかなかなくて
実際に会えたのは数週間あとだった。

〜〜〜

やっと彼と会えることになった日、
待ち合わせ場所に向かいながらメッセージを送った。

「あの〜、、

Bさんが言ってたのを好奇心で買ってみたら

けっこうスゴくてビックリしました。」


「え、何でしたっけ

いつでも出られそうなので、早く着いたらいつでも迎えに行けそうです」


(いやらしい下着を着て欲しいって自分で言ったのに、忘れてるんだ…)


「◯時頃につきます」


「例のものって何でしたっけ?」


「いえ、いいんです。」


「tefeさん、しくじったね」


「まったくです」


「あとでゆっくり話し合いましょう」


(あ、やっぱり下着のことは覚えていて、私を恥ずかしがらせるためにとぼけたんだ)


「いえ、恥ずかしいのでいいです」


「だからいいんだよ」


「すみません、5分くらい遅れそうです」

  「は〜い」


〜〜〜


ここで、私と彼の間で大きなすれ違いが生じていたことに、私は全く気づいていなかった。


私は、彼がいう“しくじったね”というのは

セクシーな下着のことだと思った。


でも、彼は、私が彼に書いたメッセージに

“Bさん”という表現があったのを見て

私が彼以外の男性と親密になっていると

勘違いしたのだった。


私は、スマホでメッセージを書くとき、

誤字脱字を避けたり内容を確認するために、

メモ機能に下書きをして書く。


その時に、彼の実名を書いてしまうと、

万が一、何かの拍子にメモ機能が

知り合いや家族に見られたら困る、という

気持ちが働いて、

“Bさん”と書いていた。


その下書きを、メッセージアプリにコピペする時に、“Bさん”を彼の名前に

書き換えるということをしていた。


その日はたまたま、セクシー系の下着のことで頭がいっぱいで、うっかりBさんのままで

送ってしまったのだった。



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彼と別れたあと、

電車の中からメッセージを送った。


「今日はご自宅にお邪魔しちゃって、思い出になりました。ありがとうございました。」


来てくれてありがとうございました。楽しかったです。久しぶりに会えて、すごく元気をもらいました。」

私もです。なんか、この会話は爽やかでいいですね。ひとりの時間にどうぞゆっくり英気を養ってください。」


いや〜 今から実家に行って育児です」


そうでしたか。きちんとパパさんやってて偉い!」


悪い親ですけどね」


「ノーコメントです。時間の使い方が上手いというか、魅力があるというか。そういうことなんじゃないですか?


(悪い親という自覚はあるんだ?)


僕の子がねぇ、すごく愛嬌があって、通りがかる人みんなに可愛いがられちゃうんです。将来が心配。」


大人になったら、自然にモテそうですね」


いやはや心配です」


モテない心配よりは、幸せな心配かもしれませんね」


(私はいったいなにを言ってるんだろう?)


それはそうですね」


そんな、よくわからないやり取りをしながら

現実に戻っていった。