「今日はたくさん時間があるからね、まだまだだよ?」
「…もう、身体から水が抜けて死んじゃう。お水飲みたいです…」
「はい、どうぞ」
渡されたペットボトルの水をごくごく飲んだ。
「…もう、だめって言葉しか出てこない…」
「どう?時間をかけてせめられるの」
「ねぇ、わたしもう頭がぼーっとするくらいわけわからなくなってたのに、どうしてそんなに元気なんですか?」
「そりゃ気持ちいいからだよ。ちょっとお風呂でも入れてこようかな」
ベットから立ち上がって歩き出した。
「ほら見て?僕まだこんなに元気だよ?ビンビンになってる。」
「もう…!」
お風呂にお湯を張る音が聞こえる。
(さすがに、ようやくゆっくり休憩できそう…)
「今日はもう最高、たまんないよ」
「私、こんなことになるとは思わなかった…」
「いつの時点で?」
「ここにくる時は。」
「ええ?じゃあ今日はどうなると思ったの?」
「え、レストランでお上品に食事して、海外赴任先での仕事の話聞いたりとか。」
「はははっ、そんなこと思ってたんだ。
ねぇ見てよ、ここ」
「…」
「僕、まだすごく元気だよ、どうする?」
彼はまた私の身体の広い範囲を手のひらでスーッ、スーッと撫でながら思わせぶりに囁いた。
(お風呂にお湯を入れにいったから、あとはお風呂に入ってゆっくり休憩できると思ったのに、この人まさかまだする気なの…?)
「…もう精神崩壊しちゃいそう。なんだかズルいなって思うのは、海外赴任で向こうに行くからもう会うのやめようって言ってきたでしょ? 私もそれは良いと思ったし、そうあるべきだったと思ったんです。あの時、握手して別れた時、“本当に、修羅場にもならず、清々しくて、ベストな別れ方ができて良かった‼︎”って思ったんです。
なのに、あれよあれよという間にまたこうなっちゃって…」
「しかもさ、僕ら、あのあとむしろ今までにないくらい頻繁に会っちゃったよね」
「そうですね、仕事帰りとか、私の作業部屋とか、。」
「tefeさんの作業部屋で、tefeすごく嫌がってたのに結局しちゃったよね。あれは最高だったなぁ。ああいうの良いよね、なかなか無いシチュエーションでさ」
「まったくもう…!とにかく、いったんちゃんと別れたはずの私たちが、魔がさしてまたセックスしちゃったとしても、するだけして、じゃあね!って言ってあとは目の前から消えていなくなってくれれば良かったのに。
…その方が、いかにも身体だけの関係って感じがしてスッキリする。なのに、こんな風に素敵な場所を予約してくれたりするから困惑しちゃうんですよ…。
せっかくあの時に握手して爽やかに別れたのに、どうして今またこうなってるんだろ?」
「それは、お互いこうしたがってるからだよ。身体だけの関係って言うけど、tefeさんだってまた僕に会いたいって思ったから来てくれたんでしょ?」
「…そうだけど」
彼は、さっきまでのセックスで、
意識が遠のきかけてぐったりしている私にキスをした。
軽いキスではなく、かなり濃厚なキスだ。
これからお風呂に入るという感じではない。
「んん〜っ…」
「あぁ、僕なんだかとめられないよ」
「…⁉︎」
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