数ヶ月ぶりに彼が中に入ってきた。


2人ともそこが熱くてやけどしそうだった。


セックスってこんなに熱いものだったっけ?


気持ちいい、熱い、力強い振動、頭がぼーっとする、そういう色々な感覚が一気に炸裂した。


久しぶりだからか、お互いわけがわからなくなって暴走している感じだった。動きのタイミングが微妙に合わない。それでも、言葉も交わさず、お互い息を荒くして動いた。


「ううっ、うっ、うっううっ」

「ああっ… ばか、ばかああっ


出だしからこんなに暴走して、口説き文句の1言も話さずにいきなり身体だけのセックスに没頭するのは初めてだったかもしれない。


私たちはいつも、セックスの前にも、最中にも、かなりたくさんのことを話しながらセックスしていた。

『ドライブ・マイ・カー』という映画の中で、主人公の奥さんが行為中によく話すという描写があったが、彼も私もあれに近いものがある。むしろ、わたしたちは2人ともよく話す。


私は、彼とのセックスが別格に良いのは、そういう性癖?が合うからかもと思っていた。それに、普段から好きな本や映画なども似ているから話す内容の相性もよく、イメージを共通しやすくて精神的にも興奮してしまうからなんじゃないか、と。


でも今回は、彼の身体が私に与える身体的な刺激だけで、言葉がないセックス だった。

キスと胸への刺激だけでびしょ濡れになった後、

口説き文句もない正常位での挿入だけで

私の身体は火のように熱くなってしまった。


熱い吐息と潤んだ眼差しを交わしながら、呻き声と喘ぎ声だけを発しながら腰を振っていた。

2人とも、顔も首も身体もあっという間に汗だくになっていて、湯気が出ていそうだった。


最初はお互いが暴走して、動きが噛み合わない感じがあったが、いつのまにかチューニングできていた。


言葉も口説き文句もなく、好きとか愛してるという概念もなく、ただ彼とセックス している、そしてお互いの身体が相手の身体にとてつもなく反応している、それだけが確かなことだった。


※本当は、話さないでした方が身体の感覚に集中できて感じるのかもしれません。

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