試合全体の支配率が64%、時間帯別に見てもほぼ同様、試合を概ね支配したにもかかわらず、Football Labが計測した攻撃回数は完全にイーブン、シュートも同じ、ゴールも1点差、というか、永井のオフサイドがなければ負けていたかもしれないという試合でした。
何やってんだ!という言い方もできるでしょうが、私は「まだまだ良くなれる!」と前向きに考えます。
ここ数年、川崎が取り組んでいる風間サッカーはまさにバルササッカーですが、今年の3試合はバルササッカーと比較して、「ここを直せば、、、」というところまでたどり着いてきたように思うんです。
思えば、風間サッカーが始まった頃、当ブログでは「パス成功・不成功数」を数えていました。チーム全体、個人別、時間別など、幾つかの角度で見てきました。当初は、バルサのパスミスの数倍のパスミスを犯し、「話にならない」状態でしたが、それも徐々に減って、この試合のようにポゼッションはできるようになりました。
では、今々現在に改善すべきは何でしょうか?
今日は、この試合を題材に至急の改善ポイントを挙げておきます。
まずは守備
シモビッチ対策:
バルサもピケとブスケスは長身ですが、基本的に小さな選手が中心です。シモビッチのような大きな選手を抑える際、シモビッチを抑えるというよりは、その後のセカンドボールを綺麗に拾う守備を重視しています。この日のシモビッチは自分でやるよりは、繋ぎに徹していましたが、そのセカンドボールを相手に渡し続けた守備には問題を感じました。
永井対策
日本代表のドリブラーです。左サイドから仕掛けますが、ゴールラインと中と、両方に切れ込みます。有能な選手なので抑えにくいことは確かですが、ドリブラーはわかっているわけですので、チーム一丸となって、「こいつにやらせるか!」という球際の気合を見せてほしかったです。広島戦ではあったのに、湘南戦でなかったし、この試合でもなかった。ここは最大のポイントです。
シモビッチと永井だけと言って良い攻撃でしたので、守備に関する気合が足りなかったように思います。
次に攻撃
ポゼッションはするが大渋滞。相手が引いてペナルティエリアを固められると、基本的にこうなります。
これをパスで崩しても良いのですが、僚太がクロスバーに当てたミドルシュート、試合を決めることとなったケンゴのゴール。こうしたミドルレンジのシュートをもっともっと多用すべきでしょう。バルサの場合はMSNの3選手の中では、メッシとネイマールがミドルレンジのシュートを狙いますが、川崎でいえば、ボランチの2人やワイドの選手が狙っても良いと思います。
それにつながるプレーとして、車屋のゴールライン深くに切れ込むドリブルと、マイナスクロスは大きな武器です。ゴール前に出すだけではなく、ミドルレンジに戻しても面白いと思います。
相手が引けばミドルレンジにスペースができるし、出てくれば裏が空きます。両方のスペースをしっかり使えるようになってほしいですね。
結果 川崎 3 - 2 名古屋
会場 等々力陸上競技場