総評
「組織的な守備が奏功?2失点もして何を言っているのか?」と思われるでしょうが、最近の好調さを支えているのは組織的な守備でしょう。
5月から敗戦がないこと、見ていて「ヒヤヒヤ感」よりは「安心感」が強いこと、「攻撃は水もの」と言いますので、この安定感を生み出せるのは決して攻撃力ではありません。守備の安定こそが今のフロンターレの原動力だと思います。
鹿島と言えば華麗にミドル&ロングパスを駆使してくるチームですので、その鹿島相手に守備組織を観察していても、非常に良く機能しているように見えました。
但し、90分間フルにとまではいかず、お約束のポカが出ます。いろいろな課題を感じながらも、楽しみながら応援できる試合ができるようになりました。まだまだではありますが、少しずつ完成させて行って欲しいと思います。
キャンプで目指した組織的な守備
宮崎キャンプを見に行った時、FC東京との練習試合で守備のポジショニングに関するコーチングがピッチを飛び交っていました。選手各自は頭で覚えたことを必死に実行に移している最中に見えましたが、あの時は、いったい何をやろうとしているのかが見えませんでした。しかし、このところの試合で、それが何であったのかが徐々に見えてきた気がします。
おそらく、フロンターレが目指している形はこんな感じだと思います。
まずは、ボールホルダーに対峙する選手が正しいポジショニングをとる。正しいポジショニングとは、パスコースを切れる位置、それも縦方向へのパスを蹴らせないようなポジショニングです。
先頭の選手のポジションが決まったら、その後ろの選手は相手選手の位置を見ながら、やはり、パスコースを切るポジションをとります。
こうして、先頭の選手を頭に、全体の陣形ができます。パスコースを切るということは、選手間の距離が近すぎず、遠すぎずで、均一な網の目のようになります。
相手がボールを回せば先頭の選手が変わり、すぐに同じことが実行されます。
攻撃に移り易い守り方
こうしたポジショニングでボールを奪ってしまうと、攻撃に移る時も選手間の距離が良いので、一気にカウンターに出られます。
また、この試合もそうなのですが、ボール奪取に成功した時は相手の組織に穴があいていることが多いので、ゴールに迫れる確率も上がります。最近のフロンターレにカウンターが増えているのはこういう守り方だからだと思います。
遅攻でも機能的なサッカー
一方、遅攻でもちゃんと攻めることは出来ており、2得点目などはその典型でしょう。選手間の距離感が保たれており、動いている選手にボールが次々とわたります。ボールを回しているうちに相手が崩れるので、その時にシュートが生まれるだけです。わかり易い攻撃です。
もちろん、遅攻でも選手間の距離が保たれて網の目のようになっているため、万が一、相手にボールが渡ってもすぐに奪い返しに行くことができ、そのままショートカウンターになることも少なくありません。
数年前にクラブワールド杯でACミランを見た際、このモデルの完成形のようなサッカーを見ることができました。あの当時は、「こんな組織的なサッカーができるんだ」と感動を覚えましたが、まさか、フロンターレがその高い山を目指すとは?心がワクワクしてきました。
90分間はまだまだ
とはいえ、お約束のポカ2発ですし、リッキがスーパーセーブで止めた大迫とシュニーニョのシュートもあるので、数本のポカが発生します。頻繁ではありませんが、組織を忘れてしまう冷静さを欠くシーンが出てしまいます。
原因は、先頭の選手の判断が一瞬遅れてしまうからでしょう。この守備網は、常時頭を動かして、ピッチ上のポジションを把握していないと上手くできないはずです。まだまだそういうレベルには達していないのでしょうね。
また、足の動かし方もポイントで、ステップを効率的にできれば速くポジショニングできますが、ステップが非効率だと遅れるし、体力も奪われます。風間矢がガス欠になったのも、ステップの効率が悪いからのように見えました。風間矢は効率性などは考えずに、ど根性で動いていました。だから、身体の動きをもっと抑えて、効率的な動き方をする必要があるでしょう。
ポカがなくなれば、失点もなくなり、非常に強いクラブになっていくはずです。大いに期待したいと思います。
時間帯別ボールロスト
試合を6等分した集計結果
0~15分(2回)、16~30分(11回)、31~45分(3回)
46~60分(8回)、61~75分(4回)、76分~終了(5回)
合計33回
個人別ボールロストと採点
※採点は1(最高)~6(最低)
リッキ(2回、2点)・・・キックミスはダメだが、スーパーセーブで勝利を呼び込んだ。
田中裕(2回、2点)・・・ダビと大迫を抑えたが、失点シーンは気を抜いた。
サネ(1回、4点)・・・あまり活躍していない。最近は調子が悪い。
中澤(1回、3点)・・・失点の守備はいただけないが、その他は踏ん張った。
ノボリ(2回、3点)・・・レナトと上手く絡んだし、ミスも少ない。
イナ(6回、2点)・・・実に身体がキレている。これが続けば大変だ。
山本(1回、2点)・・・イナと共にボール奪取役の機能を果たす。
風間矢(4回、3点)・・・がむしゃらに動いた。効率を高めよう。
レナト(7回、2点)・・・調子は上がってきた。大久保にハットトリックをさせるチャンスがあったのに、シュートに行ってはずしたのは反省。
ケンゴ(4回、2点)・・・ロストも少なく、ゴールも決めた。十分な働きだ。
大久保(3回、1点)・・・キープも出来るし、ゴールもアシストも出来る。まさに万能型。
ヒロキ(0回、3点)・・・無難にこなした。
福森(0回、4点)・・・見せ場は多くなかった。CKを蹴りに行け。
結果 川崎 4 - 2 鹿島
会場 等々力陸上競技場
観衆 18,447人
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