岸田周三 プロフェッショナル 仕事の流儀
プロフェッショナルとは、高いモチベーションを持つことと、それを維持すること。
・私たちの脳の中には他人の心を映す鏡のような働きをする神経細胞ミラーニューロンがあることが分かっており、誰でも他人を鏡とすることで個性を磨くプロフェッショナルの種が存在している。
・昨日より今日、今日よりも明日。たとえ僅かでも日々進化する自分でありたい。
・肉にストレスを掛けない調理法。=低温調理法。低温でじっくり時間をかけて火を入れていく。そうすることで。表面だけこんがり香ばしく焼けて、表面を除いた内部は均一なロゼ色に仕上げることができる。
・逆に一度に火入れをしてしまうと、つまり短時間で火入れをしようとすると、ごく限られた一部の中心部分だけがロゼで表面に行くにしたがって茶色になってしまい、おいしい部分が少なくなってしまう。
・料理は食材にストレスをかける作業と言える。
・山羊乳のババロワ。=塩とオリーブオイルを食べるための料理。(オリーブオイル、ババロワ、ゆり根、マカダミアナッツのスライス)
類似した例としては、エビルフライとタルタルソース。これはタルタルソースを食べるためのエビフライといえる。
・こうでなければならないという考えは持たない。自分の考えを小さくしてしまう。
・彼の料理は素材を活かした料理。素晴らしい素材に的確に火入れをして、適量の塩などの味付けができていれば、本当においしいものができるという考え方。=素材に徹底的にこだわる。素材がよくなければどうしてもおいしくはならない。
・食材の管理も大切。新鮮な状態の方がおいしい、逆に熟成させる、それぞれの食材のタイミングを見極める。=お任せコースが最適。
・生産者や現場に行くことも大切。どんな仕事をしているのかを知ることが大切。どれだけ大変かを知り、自分本位の要望だけでなく、生産者の要望をしり、お互いの妥協点を見つけることができる。=お互いハッピーになれる。
・おいしい古典料理があれば、それがなぜおいしいのかを考える。そしてそれを他の料理に生かす。
・固定観念を破るには論理的に考えることがいい。
・感覚的に考えることも大事だか、見落としや矛盾が存在していることが多い。
・アストランスのエピソード
料理人はロボットではない。
魚料理をしていた時、客には出せないと言われ何度も捨てられた。ボルボが調理すると岸田がやったそれとは比べ物にならないほどおいしかった。魚一つとってもそれぞれ状態が違い、水分量や厚さをみて、微妙に火加減を変えていた。同じ食材でも仕入れ状況によって状態が異なるので、それを見極めなくてはならない。
それ以降、岸田は毎週末市場に通い、魚や野菜を自分の目で見て、休みの日には精肉店でアルバイトをして、肉の捌き方や熟成の方法を学んだ。(昨日より今日。今日より明日。日々成長することが大切です。-バルボより)
・本当にそれが最高なのか、ベストなのか。常にもっといい方法があるのではないのか、考える。そうしないと成長は止まる。
寿司修行3か月でミシュランに乗った理由
結論
常に常識と思われるようなことを疑い、本質を指摘できた。10年の下積みはあまりにも長すぎる。
下積み10年という忍耐力が寿司の味を変えることはあり得ない。3か月で店を回している職人も忍耐力を鍛えていることに変わりはない。
ミシュランに推薦されたのは、リーズナブルな値段で新鮮なネタを使った手間のかかったおいしい寿司を提供されているから。
ミシュランに掲載されるための条件を考えた。
1.店舗は小型。
2.内装はシンプル、派手ではなく、清潔感を重視。料理を際立たせることを目標にする。
3.メニューは多くしない。
4.食器、スプーン、箸は一流ブランドを使う。
5.広告を使わない。割引しない。口コミの認知拡大に絞る。
6.素材にこだわる。既製品を使わない。
7.仕込みに手間をかける。
8.接客はおとなしく、細心の気遣いをする。
9.清潔な空間を作る。
10.おいしさに驚きを付け加える。提供の仕方、ストーリー性、感心していただけるところを大事にする。
コスパがいいと思ってもらう。
5000円3500+ドリンクでで10000円、10000円7000+ドリンクで2万円の価値を感じてもらう。
お客様からの批評を生かす。それが一番の修業になる。
仕事が終わった後は、自分に何がないかを考え、足りていないところを自主練する。
日経新聞と日経MJを読み、週2回感想文を書く。
月一で星付きレストランへ食べに行き、自分たちが他店と比較して負けているところをピックアップし、勝つためにはどうしたらいいのかを考える。パクれるところを探し、それを自分の形へもっていく。またどんな雰囲気であるか、どんな食器を使っているか。
空席が出たら、従業員を座らせお客様の視点から店を見てもらう。そして改善点を見つけてもらう。
接客は心である。型は出来てるけど、心が伴っていない高級店は多い。
従業員でも経営者の感覚を持つ。食材費、売り上げ、人件費、リース代、水道光熱費を公表。売り上げ、原価、粗利を常に意識できるようにする。
手を動かして体で覚えさせることを最も重要視した。実践教育。
現場主義の授業カリキュラム。ちなみに自分に足りていないのは姿づくり、メニュー作成。
五木寛之
私たちは、まず、自己を肯定するところから出発したほうがいいようです。
自己を肯定し、自己を認めてやり、自己をはげまし、よろこばせること。それが必要ではないか。
人生うまくいかない事は多いのに、私たちは事をうまく運びたがります。
なので何か失敗すると、落胆し自分を責めてしまうのです。
しかし失敗しただけが全てなのでしょうか。失敗したということは挑戦したということ。
そのことに大きな意味がある様な気がします。
挑戦した自分をほめてあげましょう。そして喜びましょう。
そして失敗したら、同じ事をしないように考えればいい、ただそれだけのことなのです。