神戸にて
テレビの収録で神戸日帰り…生まれて初めてグリーン車で往復、こんなに楽だとは
まあ、たまには許してね、トラックとは大違いでした。震災あとのお寺でやった、12年前の芝居あとを尋ねるドキュメンタリー、昔の写真を見て、あまりに懐かしく、また、居なくなってしまった人たちの声まで戻ってくる。津波という唐さんの本で行ったとき、割れた思い出の陶器を踏み抜く拷問に耐える女のシーンで、客が 何人もしっとりと泣いているのを見て、神戸の人達の、言い知れぬ哀しみを感じた。それを分け合った友の面影…三十人近い、劇団員たち…けして いいことばかりでない思い出だが、確かにあの時、私たちはアソコに居た。すっかり復興した神戸の街だが、土の匂いだけは、変わらない願成寺さん。お世話になったたくさんの人達、仲間、客…全員で芝居を作りあげたことを再認識した。帰るべき、私の ゼロの出発点。芝居は、だから面白い。生きているその時のすべてを使って表現したとき、初めて、答えを返してくれるから。

まあ、たまには許してね、トラックとは大違いでした。震災あとのお寺でやった、12年前の芝居あとを尋ねるドキュメンタリー、昔の写真を見て、あまりに懐かしく、また、居なくなってしまった人たちの声まで戻ってくる。津波という唐さんの本で行ったとき、割れた思い出の陶器を踏み抜く拷問に耐える女のシーンで、客が 何人もしっとりと泣いているのを見て、神戸の人達の、言い知れぬ哀しみを感じた。それを分け合った友の面影…三十人近い、劇団員たち…けして いいことばかりでない思い出だが、確かにあの時、私たちはアソコに居た。すっかり復興した神戸の街だが、土の匂いだけは、変わらない願成寺さん。お世話になったたくさんの人達、仲間、客…全員で芝居を作りあげたことを再認識した。帰るべき、私の ゼロの出発点。芝居は、だから面白い。生きているその時のすべてを使って表現したとき、初めて、答えを返してくれるから。
夕暮れ
…夕方、陰の月桂樹が 壁に… 戦後すぐの焼け跡では、夕日に映えるビルなどひとつもなく、空には太陽だけがギラギラしていたのだろう。思ってる以上に衝撃的な風景だったはずだ。隅田川は、大空襲のあと すごく澄んだという…川沿いの工場群がいっぺんに無くなり、廃液が途切れたためらしい。その後、朝鮮戦争のころから、以前にも増して汚くなったということだ。地平線を380度でのぞみ、清流の大川で 海から登ってくる魚を釣り上げる…唐十朗が 下谷で過ごした少年時代の帝都は、そんな 原始のかおりをも含んでいて、トンボ釣りまでするほどに 人の気配が稀だった。復興の原動力は、底抜けの 明るさにこそあった時代なのだろう。…阪神大震災の一年後、唐組は神戸公演をやっている。その時お世話になった人達もみな、曇りのない笑顔だった。人間が主役で許される、非日常で繋がった時代…焼け跡に 少し憧れるのは、そんなところからのような気がする。
集合
芝居が終わって初めての集合日…明日からはオフと言われる 唐番が始まる…劇団を辞めようと考えてる人間からの封書は、この日に届くというわけだ…1時に事務所につくと、その、意味ありげな封筒が…
…それはたいてい、粗末な茶色い封筒だ。あー、来るものが来たか…この少ない劇団いんがまた少なくなるのか…大体、こんなものが届いたと唐に伝えなければならないこっちの気持ち考えろよなーっ。そのうえ「呼び戻してこいー
」なんて理不尽な命令出す座長なことはわかってんだろ、それとも嫌がらせでやってんのかー煆 と、恐る恐る差出人を見ると…
…なんと新人の成田
怒り倍増で、「退団届けなんて、千年早いんだよ
大体、劇団いんと認められてねえだろ、ばーかっ
」…放り出して宴会場に行った…またまたビックリ、ちゃっかりとナリタが、居るではないか

…? 封書をあけた 赤松由美さんによると、中身は テント番の領収書で、この二三日 青森の実家に帰っていて、そこから急いで送られてきたものだった。…
、紛らわしいことしやがって~~~っ と、無茶苦茶怒ろうと思ったが、ホッとしたのと、彼の、なにもなかったような60%の笑い顔を見ていたら…あほらしくなった。そもそも奴は、人に怒られても、何処か動じることなく、そればかりか「あ、俺って 鳥山さんをこれだけ本気で怒らせるほど、愛されてるんだなあ…、やっぱ大物なのかなあ…フフ淏」なんてとんでもない勘違いやろうであるのだ
ここは、奴の恐ろしい負のブラックホール、ダメ出しスパイラルにはまらぬよう、こちらがとても用心深く…無視するしか無かった。ここまで書いて、「なんで奴にこんな大量の文字使わんとならんのじゃー
」…いかんいかん、言ったそばから吸い込まれつつある
宴会が始まる…
今日は 秋の打ち上げと、もう一つ嬉しいことがあってお祝いしたい…と座長。「いや~、みんな、僕 肝臓のγ-GPTが 半分になったんだよ…前は900もあったんだけど、450まで下がりましたーっ、いや~今日は飲ませてもらうよ、ルンルン」その正常値は…70以下であるはずだ…気が狂ってる…だが、止めると怒って、飲ませろーっ だから こちらとしても 楽しく飲んだほうがいい。犬を飼ったんだ と嬉しそう…先日来たらしい…が、それがかわいければ可愛いほど笑えない理由がある…かつて、ビーグル犬を飼っていた唐家だが、しつけをキチンとしなかった上に、えさが とても少なかった。最初のうちは可愛がっていたが、飽きるとほったらかしになり、散歩は、劇団いんの 犬番の仕事となった。いつも震えているので、かわいそうに思ったいぬばんは、自腹でコロッケなど、散歩の時に…こうなると犬のほうも劇団いんに懐きはじめた。唐家は面白くない…山中湖での合宿のとき、ルドルフという彼は一緒に来ていたが、ゆうことを聞かず鳴きつづける彼に、酔った座長は噛み付いた
犬に噛み付かれた人は見たことあるが、犬に噛み付く酔っ払いははじめてだ…さすがは野生、彼は座長に噛み付いた。飼い犬に噛まれる という状態が いままさしく展開している。唐の気の狂いようも尋常では無かった、クンずもつれつ…噛み合い…ほほえましくさえ思える狂気芝居…翌日、劇団いんにばれないように 唐は辻君と車を出し、ルドルフを湖畔に置いて来た…だが劇団いんたちは 喜んだ…散歩がなくなること以上に、新しい飼い主の下で、腹一杯食って 安心して暮らしてくれるだろうと…因みにこの時「透明人間」という芝居の稽古をしに合宿してたのだが、これは 犬を愛する男たちが、殺された犬を求める話だ。このへんの アンビバレンツなところが、作家唐十朗の面白いところではある と やっと思えるようになってきた…辻君は、湖畔で犬を放したとき、追いかけてくるルドルフに「追いつくなあ、おいつくなぁ~」と心のなかで叫びながら 必死に車を飛ばしたという、優しい人です。以上、集団のトップと 一番下が ともにおかしいという話でした。

…それはたいてい、粗末な茶色い封筒だ。あー、来るものが来たか…この少ない劇団いんがまた少なくなるのか…大体、こんなものが届いたと唐に伝えなければならないこっちの気持ち考えろよなーっ。そのうえ「呼び戻してこいー
」なんて理不尽な命令出す座長なことはわかってんだろ、それとも嫌がらせでやってんのかー煆 と、恐る恐る差出人を見ると…
…なんと新人の成田
怒り倍増で、「退団届けなんて、千年早いんだよ
大体、劇団いんと認められてねえだろ、ばーかっ
」…放り出して宴会場に行った…またまたビックリ、ちゃっかりとナリタが、居るではないか

…? 封書をあけた 赤松由美さんによると、中身は テント番の領収書で、この二三日 青森の実家に帰っていて、そこから急いで送られてきたものだった。…
、紛らわしいことしやがって~~~っ と、無茶苦茶怒ろうと思ったが、ホッとしたのと、彼の、なにもなかったような60%の笑い顔を見ていたら…あほらしくなった。そもそも奴は、人に怒られても、何処か動じることなく、そればかりか「あ、俺って 鳥山さんをこれだけ本気で怒らせるほど、愛されてるんだなあ…、やっぱ大物なのかなあ…フフ淏」なんてとんでもない勘違いやろうであるのだ
ここは、奴の恐ろしい負のブラックホール、ダメ出しスパイラルにはまらぬよう、こちらがとても用心深く…無視するしか無かった。ここまで書いて、「なんで奴にこんな大量の文字使わんとならんのじゃー
」…いかんいかん、言ったそばから吸い込まれつつある
宴会が始まる…
今日は 秋の打ち上げと、もう一つ嬉しいことがあってお祝いしたい…と座長。「いや~、みんな、僕 肝臓のγ-GPTが 半分になったんだよ…前は900もあったんだけど、450まで下がりましたーっ、いや~今日は飲ませてもらうよ、ルンルン」その正常値は…70以下であるはずだ…気が狂ってる…だが、止めると怒って、飲ませろーっ だから こちらとしても 楽しく飲んだほうがいい。犬を飼ったんだ と嬉しそう…先日来たらしい…が、それがかわいければ可愛いほど笑えない理由がある…かつて、ビーグル犬を飼っていた唐家だが、しつけをキチンとしなかった上に、えさが とても少なかった。最初のうちは可愛がっていたが、飽きるとほったらかしになり、散歩は、劇団いんの 犬番の仕事となった。いつも震えているので、かわいそうに思ったいぬばんは、自腹でコロッケなど、散歩の時に…こうなると犬のほうも劇団いんに懐きはじめた。唐家は面白くない…山中湖での合宿のとき、ルドルフという彼は一緒に来ていたが、ゆうことを聞かず鳴きつづける彼に、酔った座長は噛み付いた
犬に噛み付かれた人は見たことあるが、犬に噛み付く酔っ払いははじめてだ…さすがは野生、彼は座長に噛み付いた。飼い犬に噛まれる という状態が いままさしく展開している。唐の気の狂いようも尋常では無かった、クンずもつれつ…噛み合い…ほほえましくさえ思える狂気芝居…翌日、劇団いんにばれないように 唐は辻君と車を出し、ルドルフを湖畔に置いて来た…だが劇団いんたちは 喜んだ…散歩がなくなること以上に、新しい飼い主の下で、腹一杯食って 安心して暮らしてくれるだろうと…因みにこの時「透明人間」という芝居の稽古をしに合宿してたのだが、これは 犬を愛する男たちが、殺された犬を求める話だ。このへんの アンビバレンツなところが、作家唐十朗の面白いところではある と やっと思えるようになってきた…辻君は、湖畔で犬を放したとき、追いかけてくるルドルフに「追いつくなあ、おいつくなぁ~」と心のなかで叫びながら 必死に車を飛ばしたという、優しい人です。以上、集団のトップと 一番下が ともにおかしいという話でした。浅草
唐ゼミさんのお芝居を観に、浅草に向かった。かつて、下町唐座「さすらいのジェニー」という芝居を、墨田公園でやったとき、その広い空地から 墓石が出てきたことがある。とても古いもので気持ち悪かった。言問橋の近くでやっていたので、東京大空襲の際、橋から飛び降りて、おそろしい数の人が死んだのも聞いていた。隅田川沿いの、魂を鎮める記念碑も数知れない。大震災のとき、浅草ヒョウタン池では、逃げ遅れた商売女が 確か、千単位で水死し、コレラを防ぐための死体処理は大変なものであったと聞く…ひとは時に大量に死ぬ、災害や あるいは人の手によって…
待ち合わせをした足利さんと、喫茶店に入る…出てきたアイスコーヒーが乗ってるトレーが銀色でかわいい!美味しいおそばを食べて劇場へ向かった。下谷万年町物語…古株たちの 今までにないしっとりとした台詞まわしに驚いた。中野クンの この本に対する愛着の深さも 伝わってきた。いいことばかりとは言えないだろう厳しい状況のなかで、芝居を創る作業は 辛いはず…、私には分かるつもりだ。誰がなんといおうが曲げられない信念を確かめて欲しい…以前私がブカンとして関わった時の十分の一の人数でも、また、それだからこそ見えて来るものがあるはずだ。唐作品の向こうにあるものに、誰にも遠慮なく突き進め
自分達が大切にしているモノや 思ってもいない霊魂が みんなを助け始める頃合いだ。…荻窪まで地下鉄で戻り 停めてあったマーメイド三号で 先ほど2時前に国立に着くまで、一人悶々と 考えながら帰りました。明日は、秋公演の慰労会らしい、絶対に慰労されることのない…唐組の飲み会である…さっさと帰ろ…
待ち合わせをした足利さんと、喫茶店に入る…出てきたアイスコーヒーが乗ってるトレーが銀色でかわいい!美味しいおそばを食べて劇場へ向かった。下谷万年町物語…古株たちの 今までにないしっとりとした台詞まわしに驚いた。中野クンの この本に対する愛着の深さも 伝わってきた。いいことばかりとは言えないだろう厳しい状況のなかで、芝居を創る作業は 辛いはず…、私には分かるつもりだ。誰がなんといおうが曲げられない信念を確かめて欲しい…以前私がブカンとして関わった時の十分の一の人数でも、また、それだからこそ見えて来るものがあるはずだ。唐作品の向こうにあるものに、誰にも遠慮なく突き進め
自分達が大切にしているモノや 思ってもいない霊魂が みんなを助け始める頃合いだ。…荻窪まで地下鉄で戻り 停めてあったマーメイド三号で 先ほど2時前に国立に着くまで、一人悶々と 考えながら帰りました。明日は、秋公演の慰労会らしい、絶対に慰労されることのない…唐組の飲み会である…さっさと帰ろ…









