自己への投資が「覚悟」を生む

「ただいまー」

リビングで鞄をおろすと、僕は中から本を取り出した。

それを１冊ずつテーブルの上に積み上げていく。


なんだろう。

妙に幸せな僕がいる。


「また大量に買い込んできたわね～」

ワカが腰に手を当てて言った。


「いい作品を作るためには資料は必要だろ？　それに読みたいミステリー物もあったからね」

僕はそう言って１冊の本を取り上げた。

東野圭吾さんの本は僕の愛読書だ。というか、もうバイブルだ。

勉強のためだけじゃない。

おもしろさを味わったり、ドキドキするために好きな本を読むのも大事なことだと思っている。


「さすがはタカさんですね。そういうところは見事だと申しておきましょう」



「あら、黒龍さん。おはよー」

ワカが陽気に声をあげた。


「ところで何が見事なんですか？」

僕は意味がわからず、黒龍さんに聞き返す。


「これはタカさんもワカさんも、よくできている部分なのですが、

自分への投資にはお金を惜しまない、ということです」


黒龍はそう言うと、テーブルの上の本を指差して続ける。


「タカさんはこの本を自分のお金を出して買いましたね？」


「そりゃあ、もちろん」


「人は自分でお金を出しているからこそ、モチベーションも上がり真剣になるのです。

身銭を切る、これが真剣度を生むことを忘れてはいけません」


人は自分でお金を出すと本気になり、それを身につけようと必死になるもの。

 

会社に費用を負担してもらった研修に身が入らなかったり、支給された道具に愛着が湧かないということはありませんか？

 

それは、自分は何の負担も負っていないからなんです。

 

だからこそ、あえて自腹を切って勉強してみる。道具を買ってみる。

 

たったそれだけで真剣度は格段に変わるものです。

 

そしてそうすることで、身に付くスキルにも大きく差が出ます。


「お二人とも、自分が何かを身につけようとする時にはお金を惜しみません。

だからこそ、そこまで本気で取り組むことができるのです」


「そりゃね、せっかく大事なお金を出したんだから、それに見合う価値は身につけようって思うわね」


「うん、僕もそう思う。いい意味で自分を追い込むことにもなるのかもね」

そう言って僕も笑った。


そして、今、めちゃくちゃ追い込んでいる(笑)！！

この２週間で一体何度本屋に足を運んだだろうか。我が家の「学習エンゲル係数」はむちゃくちゃ高いぞ！！


さあて、今日はどれから読もうかな音譜

僕はテーブルの上の本に手を伸ばす。

やっぱり本を前にすると、心が浮き立つ。


僕にとっては、本を読むことは、

「身につける」

「勉強する」

という意味もあるけど、それより・・・


「タカにとって本は、『楽しむもの』という意味合いの方が強そうね」

僕の心を読んだかのようにワカが言った。


そろそろまた、ゆっくりカフェで読書もしたいな。



そんなふうに思う。


よし、久しぶりに今度行こうかな。

その前に、新しいカフェを見つけなきゃ！

お気に入りだったこのカフェは、閉まっちゃったから・・・


いや、いやいや！！

さらにその前に、仕事をひと段落させなきゃ(^_^;)(←それが１番大事だ(笑))


皆さん、今日は金曜日。

頑張っていきましょう～(^O^)／


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今日もご愛読ありがとうございました！