クロスバイク シフター&ケーブル交換! 【シマノ ST-M310】【シルヴァ F24】 | 真上のブルー

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今年は梅雨の季節が一瞬で過ぎ去り、早くも真夏に突入。

クロスバイク的には走行中常に風を受けるので
気温が高くても意外と走れてしまうけれど、
長時間の走行は避け無理しないよう気をつけたいところです。

日中に走る場合、十分な水分補給はもちろん、
目を守るUVカットのサングラス
肌を守るウォータープルーフタイプの日焼け止めも大事。

しっかり対策して夏空サイクリングへGO!



 


右シフター故障


今年4月のこと。
走行中にギアを8速から7速に落とそうとしたところ、
急にシフトダウンレバーが動かなくなりました。

動きが重くなった感じではなく、
レバーが何かに当たって遊びの範囲しか可動しない感触。

どうやっても動かないので、
シフターのカバーを恐る恐る開けてみると・・・

∑(゚Д゚;)ギャァァァァァァッ!

サビと大量のグリスが混ざり合って酷いことになってました。
(写真自粛)

レバーがスカスカになったとき、
スプレーグリスを何度も吹いたのはよくなかった…



※画像クリックで拡大 (800 x 600 ピクセル)

パーツクリーナーで洗浄してみたけど
内部はもうサビッサビ。
これ去年新品に交換して1年も経ってないシフターです…笑

これほど錆びてしまった原因はおそらく夏場の汗。
エルゴングリップの平らな部分にたまった汗が
シフターのクランプ部を伝って内部に流れ込んだもよう。
暑い時期に走るときはグローブを着用するなどして
シフター内に汗が流入しないよう注意です。

で、レバーはケーブルを取り外した状態でも動きません。
可動パーツが何かに当たっている様子もなく、
動かなくなった原因は全く不明。

仮に直ってもこの状態ではどこが壊れてもおかしくないので
シフターを新調することに。

 

 

 


シフター&関連パーツ選び


上位グレードのシフターが使えたりするのか
シマノの互換性情報をチェックしてみました。

互換性情報 8-speed HG [MTB] (シマノ)

旧型の「Acera SL-M360」が使えそうだけど、
これは上位グレードと言えるのか・・・
魅力を感じなかったので今と同じST-M310へ交換することに。

ちなみに、この表を見ると
ST-M310の4フィンガーは生産終了のようです。
F24は2018年モデルから2フィンガーになったのはそのためかも。




シフターは今まで通り「シマノ Altus ST-M310 2フィンガー」。
こういった補修パーツもAmazonで簡単に入手できるのは
本当に助かります。しかもお安く!笑

シマノ ST-M310 左右レバーセット 3X8S 2フィンガー 付属/シフト、ブレーキケーブル ブラック ESTM3102PTAL (Amazon)




シフターにはあらかじめインナーケーブルが取り付けられてました。
右だけほどけてたのは謎。




シフト用のインナーケーブルは、
シフトレバーの根元にあるネジのようなカバーを
ドライバーで外すと引き抜けます。




またレバーがスカスカにならないよう、
使う前にグリスアップしておこうと思ったんだけど、
どこにグリスを足せばいいのかさっぱり分からず。

とりあえず可動しない金属パーツに
AZの防錆オイルを塗ってカバーとそっと閉めました・・・




シフター裏のカバーを開けるときは
ネジの反対側にツメがあるので折らないよう注意です。

外し方がイマイチ分からないんだけど、
ツメ側を少し持ち上げつつ、
ネジ側からツメ側へカバーを押すと外れやすいです。




シフターには簡易的な説明書と
ケーブル一式が同梱されてました。

今回はこのスタンダードなケーブルは使わず、
もう少しいいケーブルへ交換することに。

2018版 シマノ純正シフトケーブル・ブレーキケーブルの種類と互換性 (えふえふぶろぐ)

MTB用の互換表もどこかで見た気がするけど忘れました…
上位グレードのケーブルは低グレードのコンポに
対応してない可能性もあるので注意です。

ケーブルの一般的な概要は↓こんな感じ。

自転車のケーブル&ワイヤー ブレーキ用とワイヤー用のちがいなど (B4C)




シフトケーブルはシマノ純正のステンレス(SUS)にしました。
グレード的にはスタンダードの一つ上。

説明書は封入されてません。
パッケージ下部にセット内容が書かれてるけど、
一番下の真ん中にあるラバーパーツが謎。

シマノ MTB用SUS シフトケーブルセット ブラック Y60098021 (Amazon)




ブレーキケーブルもシマノ製のMTB用ステンレスに。
ロードバイク用はインナーのタイコ部分が違うらしいので注意です。
これも説明書なし。アウターキャップは樹脂製。

シマノ MTB用SUS ブレーキケーブルセット ブラック Y80098021 (Amazon)




ケーブルのカットは専用工具を使った方がいいようなので、
無難にAmazonベストセラーのものを購入。
安価だけど日本製で使い勝手もまずまずです。

King TTC ワイヤーロープカッター WC-150 (Amazon)




去年自転車屋でシフターを交換してもらったとき、
ついでに付けてもらったインナーリード(通称バナナ)は
サビの出る安物だったので交換することに。

最近よく使っているBBB製にしました。
アルミ製で2本とも90°曲げ。グリス入りです。

BBB 自転車 インナーケーブルリード ビーパイプ アロイ BCB-91Vブレーキ 220909 (Amazon)

 

 

 


故障シフター&ケーブル 取り外し



シフターを取り外す前に、各アウターケーブルにタグを付けて
外しても部位が分かるようにしておきました。

また、車体をスタンドに乗せ
ギアをフロント1、リア8に入れておきます。
(前後とも最小ギアに)




準備ができたら右シフターのケーブルから取り外し開始!
まずはリアディレイラーに通してある
インナーケーブルのエンドキャップ部分を写真のようにカット。
そして隣のボルトを緩めたら、あとはシフターに向かって
インナーケーブルを引き抜いていくだけです。




前ブレーキのケーブル取り外しも簡単。
インナーケーブルのエンドキャップをカットし
ブレーキ本体のワイヤー固定ボルト緩め、引き抜いていくだけ。

ノーマルのF24はここにパワーモジュレータが付いているけれど、
その場合もインナーケーブルを引き抜くだけで取り外せるみたい。




続いて左シフターのケーブル取り外し。
フロントディレイラーのインナーケーブルは
取り回しが分かりにくいので、
外す前によく見て写真を撮っておくといいかも。

外し方は他と同様にインナーのエンドキャップをカットし、
固定ボルト緩め引き抜いていくだけです。




最後にリアブレーキのケーブル。
これも同様にエンドキャップをカットし固定ボルト緩め取り外し。

ここで注意です!

シルヴァF24のリアブレーキケーブルはフレーム内を通っているので、
アウターケーブルとインナーケーブルの両方を
フレームからいっぺんに引き抜いてしまうと、
再度フレーム内にケーブルを通すのが困難になるようです。

なので、ひとまずインナーケーブルだけを引き抜きます。




リアブレーキのアウターケーブルだけを残して取り外し完了。
このアウターケーブルもあとで交換します。

シフターから各ケーブルの取り外し方は
後述の解説動画を参考に。

 

 

 


新ブレーキケーブル 取り付け


取り付け作業は簡単そうなブレーキケーブルから始めることに。
手順は↓こんな感じ。

【動画】Y'sRoad【ベーシックメンテナンス#8】ブレーキワイヤーの交換

この動画はMTB・クロスバイク向けの解説もあって
すごく分かりやすいです。

あと、シマノの基本作業書にある
Vブレーキの項目にも目を通しておくといいかも。

基本作業書 (シマノ)




初めに新シフターとグリップを仮取り付け。
自分はこの状態で元々のアウターケーブルを使いながら
新しいアウターケーブルの長さを検討しました。




長さが決まったらブレーキ用の新アウターケーブルをカット。
切断面と内部をヤスリや千枚通しで整え仕上げます。
なんかプラモデルを作ってるようで楽しい!笑

カット時に潰れ気味になった断面の形を整えるのに、
ワイヤーカッターの内側部分が使えます。
(写真はシフトケーブル)

自転車用 ワイヤー・ケーブルのカット方法 (サイクルベースあさひ)

【動画】【自転車】 ブレーキアウターケーブルの処理




ブレーキ用アウターケーブルの片側には金色の刻印。
シフター同梱のブレーキ用アウターにも同じ刻印が。

自分はこの刻印がある先端を左レバー接続部に、
逆側の先端を右レバー接続部に使うようカットしました。




ブレーキケーブルはそれぞれ2cm延長することに。
・右レバー用: 【旧】24cm → 【新】26cm
・左レバー用: 【旧】86cm → 【新】88cm

パワーモジュレータ付きの場合は
アウターケーブルに少し余裕を持たせた方がいいようです。
(シマノ基本作業書参照)




右レバーからブレーキケーブル取り付け開始!
手順は解説動画を見れば全く問題ないです。

インナーケーブルを右レバーに取り付けたら、
アウターキャップを先に通してからグリスを塗布。
グリスは解説動画と同じプレミアムグリスを使いました。

シマノ プレミアムグリス 50g Y04110000 (Amazon)




インナーケーブルにグリスを塗布したら、
アウターケーブル→インナーリード(パワーモジュレータ)
→ラバーブーツの順に通してブレーキ本体にボルトで固定。

Vブレーキの開放や固定は↓こんな感じ。

【動画】車輪の外し方 フロント(前輪)Vブレーキ(MTB・クロスバイク)




インナーケーブルをカットしエンドキャップを取り付けて完成。
エンドキャップはワイヤーカッターの内側でも潰せます。

自分はインナーをブレーキ根元くらいの長さでカットし、
ブレーキ本体の裏側へ隠すように取り回してます。




続いてリアブレーキケーブル。
右レバー側と同様、左レバーにインナーケーブルを取り付け、
アウターキャップを通してからグリス塗布。

そして、インナーケーブルを旧アウターケーブルに通していきます。
(旧アウターケーブルの金属製キャップは事前に外すかカット)




インナーケーブルが後ろまで通ったら、
旧アウターケーブルを後ろ側から引き抜きます。




そして新アウターケーブルを後ろ側から
インナーケーブルに通していきます。
アウターケーブルを前方へ押すとインナーに沿ってスルスル進み、
フレーム内を通って前側の穴から出てきます。




無事リアブレーキのアウターケーブルも入れ替え完了。




あとは前ブレーキと同様、
インナーケーブルを各パーツに通し、固定&カットして完成!

最後にブレーキの調整です。

【動画】Y'sRoad【ベーシックメンテナンス#7】ブレーキ調整の基本(Vブレーキ)

今回は動画後半の引き代調整とセンター調整だけで済ませました。

 

 

 


新シフトケーブル 取り付け


シフトケーブルの取り付け手順は↓こんな感じ。

【動画】Y'sRoad【ベーシックメンテナンス#5】シフトワイヤーの交換

この動画もMTB・クロスバイク向けの解説があります。

あと、シフターのマニュアルにも色々説明があるので
ダウンロードしておくといいです。

ST-M310 マニュアル (シマノ)

[SI]が取扱説明書、[EV]が部品展開図



まずはアウターケーブルの準備。
マニュアルには↓こんな指示が。


(シマノ ST-M310マニュアルより)

これは同梱ケーブルの説明だけど、
シマノ製の市販ケーブルも同じと考えていいのかな。




シフト用アウターケーブルの片側には銀色の刻印が。
このOT-SP41は上位グレードでも使われるアウターみたい。




シフト用アウターケーブルをカット。
自分は刻印がある先端を右シフトレバー接続部に、
逆側の先端を左シフトレバーの接続部に、
両端とも自分でカットしたものをリアディレイラー部に
それぞれ使うようにしました。

自分の場合、長さはこんな感じに。
・右シフトレバー: 【旧】35cm → 【新】36.5cm
・左シフトレバー: 【旧】37cm → 【新】38.5cm
・リアディレイラー: 【旧】32cm → 【新】38cm

リアディレイラー部は6cm増と大幅に延長。
今思うとシフトレバー部は左右とも同じ長さでよかったような…

カットした断面を整え、各アウターケーブルの両端に
アウターキャップを付けておきます。




右シフトレバーにインナーケーブルを通して作業開始!
これも解説動画を見ながら進めれば問題ないです。

ここはインナーがやや通しにくいので無理に押し込まず慎重に。
あと、樹脂製ボルトを落としてなくさないよう注意です。




インナーケーブルをアウターケーブルに通し、
ダウンチューブのアウター受けへ接続。

解説動画ではインナーケーブルにグリスを塗布してるけど、
新品のシマノ製ステンレスシフトケーブルセットを使う場合、
グリスは必要ないみたいです。

シフトケーブルセットの商品説明に↓こんな注意書きが。

 ※専用グリス以外は使用しないでください。
 ※新品の場合はグリスの塗布は不要です。

グリスを塗布する場合は↓このケーブルグリスだけど割高…

シマノ SIS-SP41用グリス(50g) Y04180000 (Amazon)




インナーケーブルをダウンチューブ下部の樹脂製ケーブルガイドへ。
ガイドの溝に沿わせながら穴を通し、
後ろのチェーンステーへ向かいます。

この部分は結構汚れてるのでケーブルを通す前に掃除しました。
それと、たまにチェーンルブで注油するといいようです。




ここで謎パーツの出番です。
左がノーズ付シールドアウターキャップ、
右がラバーシールドという名称みたい。


(シマノ 基本作業書より)

図のようにチェーンステーのアウター受け部分に使うようです。
アウターケーブル内に水が入るのを防ぐため?




とりあえず付けてみました。
インナーにラバーシールドを通してから
ノーズ付きアウターキャップを通し、
アウター受けの部分でノーズにシールドを差し込むだけです。




アウターケーブルをリアディレイラーに接続し、
インナーケーブルを固定&カットしエンドキャップを付けて完成。

インナーのカットは変速の調整を終えてからでいいかも。
長さは固定ボルトからの出代が30mm以下推奨みたい。
自分は40mmくらいに。
(シマノ基本作業書参照)

インナーを固定する前に
アウター調整ボルトを右に回して締め切っておくのも忘れずに。
(後述の変速調整動画に説明あり)

それと、ここのアウターケーブルは
内側に拳が入るくらいの曲線がいいようなので長めにしました。




分かりにくかったのがワイヤー固定部。
このRD-M310はボルトの下側を通すタイプで、
インナーを金属パーツの溝に沿わせながら
ラジオペンチでグイグイ引っ張り固定します。

マニュアルに↓注意書き。


(シマノ ST-M310マニュアルより)



最後にリアディレイラーの調整です。

【動画】Y'sRoad【ベーシックメンテナンス#3】変速調整の基本・リア

調整は自分のような素人はなかなか一発でビシッと決まらず、
ボルトを少し回して変速確認、また少し回して変速確認、
の繰り返しで根気がいる作業です。

今回リアディレイラーを一から調整しなおしてみたけど、
シフトアップは全ギア綺麗に入るものの、
シフトダウンは3速への入りがどうやってもイマイチ。
購入時から同じ状況なのでスプロケットに問題があるのか…




続いて左シフトレバーにケーブル取り付け。
ダウンチューブ下部までは右シフトレバーと同じ手順です。

ケーブルガイドには左シフトケーブル用に穴が2カ所あるので
両方にインナーケーブルを通してからフロントディレイラーへ。




フロントディレイラーのワイヤー固定部も分かりにくいです。
インナーケーブルを金属パーツで挟むだけでいいのかな?
シフターのマニュアルには↓こんな説明が。


(シマノ ST-M310マニュアルより)

この図だと「M191」と同じっぽいです。
うまく固定できたらインナーケーブルをカットして
エンドキャップを取り付ければ完成。



最後にフロントディレイラーの調整です。

【動画】Y'sRoad【ベーシックメンテナンス#4 3】変速調整の基本クロス・MTB用フロント

今回はストローク調整だけ。
FD-TY710はチェーン側の調整ボルトがLOW用です。

 

 

 


感想



アウターケーブルの取り回しはこんな感じに。
シフトケーブルが内側(ヘッドチューブ側)になるよう配置。

アウターの長さは微妙に長すぎた気もするけれど、
とりあえずハンドルを切っても無理のない感じにはなったかな。
前カゴがあるので窮屈になるのはしゃーなしです。

この長さはショップによって色々こだわりがあるみたい。

比べれば一目で分かる!「ケーブル長さ」は組立てスタッフの拘り。(バイシクルカラー奈良天理店)



今回初めてケーブル交換に挑戦してみたけれど、
解説動画を見ながら慎重に進めれば
それほど難しくはない作業でした。

Y'sRoadの解説動画には本当に感謝!



ケーブル交換後、実際に走ってみた感想だけど・・・

ひゃっほー!ヽ(*´∀`*)ノ
シフティングが軽快になり走るのが楽しい!!

シフターは新品なのでシャキッとしてるのは当然なんだけど、
リアディレイラーまでレスポンスが良くなった印象です。
フロントディレイラーも動きが軽くなりました。

全体的に変速がキビキビとした感じになり
ケーブル交換による効果を実感!

シフト用アウターケーブルの
グレードが上がったことによる恩恵が大きいのかも。

ブレーキも動きが良くなった感じがするけれど、
それほど大きな変化ではないかな。

でもインナーケーブルがステンレスになったので
ブレーキケーブルが錆びないという安心感は大きいです。



今回使用したシマノのステンレスケーブルセット、
クロスバイクには性能的にこれで十分という気がします。

もしエントリークラスのクロスバイクで
ケーブル交換を考えている人がいれば、
シフト用はインナーとアウターをセットで交換がおすすめ!






同じ夏空の下、今日も走る。


  消える飛行機雲 追いかけて追いかけて―――