駆除を開始して・・・・
この子の これまで暮らしが
すぐにわかる・・・・
きつかったね・・・・
マダニが吸血したら 貧血になり
重篤になることもあります
人への感染もある 危険な状態から・・・・
この子は・・・・
生還するために ここへたどり着いた・・・・
首輪を知らないけれど
首のまわりには チェーンをはめていたであろう
汚れがある・・・・
しっかりと 確認して・・・・
飢えた様子から
どれほど 長い間 さまよっていたのかわかる・・・
猟に出て 使えないと
捨てられる犬たち・・・・
置き去りにされ 見捨てられる命たち・・・・
狩場を 管轄にする 保健所の中で
きちんと 正しく パートナーとして飼育し
大切にされている猟師も もちろんいて
会うたびに 私たちも 勉強になる・・・・
でも・・・ そうした方々だけではなく
保健所の活動の中では
圧倒的に 遺棄された こんな子たちに
いつも 向き合うことになる
保健所の荷台のカギを壊し
押し込めて行った人
保健所の犬舎の前に
ロープでつなぎ棄てる人
引き取りをしないなら 捨てていく
山の中に 棄てる人
使わない 使えないから 放り出す人
そんな人たちに どんな言葉も
通じない 言葉が通じない
猟犬として過ごした子たちの
一般家庭への譲渡の厳しさ 難しさを
私たちは 日々 檻の中で 感じている
攻撃性 匂いへの強い執着 匍匐前進での歩行
どれもが 安易に変化するものではなく
知恵をしぼり 考えて 愛情を注ぎ
ボランティアで 向き合っていく
放置し 投げ出し 見捨てた 見殺しにした
誰かの 無責任さを
責める言葉を持たない子たちに・・・・
この子は 木々子という
山の地域の保護だったので
キー坊と 名前をつけてもらい・・・
ここでの 暮らしが 始まった・・・・
食べ物への 執着
フードガードを克服するまで 2カ月
毎日 毎日 与えられることを学びました
そして
引きの強さを 考えながら
明るく 散歩が楽しめるようになりました
繰り返した シャンプーは
回数を重ねるごとに 苦手になって・・・・
大暴れしちゃうけど・・・・
病院へも 通い・・・・
去勢手術も ワクチン5種も
はちボラサポートで 実施済みです
フィラリアは 奇跡のマイナス
予防を継続していくことで
この子は まだまだ 元気に 過ごせます
けして おとなしく従順ではありません
野山を駆け回り 獲物を追い
吠えたてる暮らしを傷つきながら
強いられ懸命に してきた子です・・・・
だけど・・・
ここへ来て・・・・
生きていることの 楽しみを知りました
誰かが ちゃんと褒めてくれる
撫でてくれる 名前を呼び 抱きしめてくれる
いたずらをしたら
ダメって 叱ってくれる
許して 導いてくれる 暮らしを知りました
あとは・・・・
檻の外へ出て・・・・
八代保健所収容限界数を超え
センター回収車要請ではなく
キー坊を抱きしめてくれる
家族の車のお迎えを待っています