6月22日、2024BRM622積丹400(前編)の続きです。

 

海からの横風を受けながら、南西へ進みます。だんだん日が差す時間が長くなってきたような気がします。尻が痛くなり始めましたので、ダンシングを交えながらせっせとペダルを回します。

 

11:32、98.1km、白老町に突入。文字が入ったカントリーサインは珍しいかもしれません。

 

海沿いの片側2車線の道路は路側帯の幅が十分で走りやすくはあったのですけれど、少し疲れを感じていたせいか、PC1が遠く感じました。この日は、増毛300のときとは違って、体調は良くもなく悪くもなく普通でした、このときは。

 

PC1が近づいてきましたので、PCでの停車時間とその後のオロフレ峠の上り方などを考えながら走っていました。PCに早く着けば休憩時間を長く取れますし、何なら早めに出発してオロフレ峠の上りで背負う借金を減らすこともできるなぁ、とか。

 

12:21、117.0km、ファミリーレストランかに御殿を通過。屋根に乗った巨大なヒグマとサケに目を奪われます。

 

12:32、120.6km、PC1セイコーマート白老虎杖浜店にようやく到着(想定クローズ13:58)。オロフレ峠の上りに備えて30分の休憩をすることを決め、腕時計でタイマーをセットして、いざ補給をしましょう。

 

北海道ブルベ界レジェンドのmugenさんが、ブログの中で何度もおっしゃっています、「登る前に食っとけ」と。少し疲れを感じていましたので、ゼリー飲料多めの胃に優しい内容で補給をしました。

 

PCの隣は、大漁番屋 虎杖浜。たらこの詰め放題やいか煎餅が有名とのこと。ホットシェフの丼を立ち食いする参加者さんの男らしいこと。

 

三つ折りにしていた簡易キューシートを忘れずにひっくり返します。

 

少し長く停まっていると、サイコンとセンサーのペアリングが切れるんですよね、しょっちゅう。再ペアリングするのが少し億劫です。そうこうしていると、腕時計のタイマーが鳴ったので、停車時間32分で出発。

 

ほどなくして登別市に突入し(カントリーサインは撮れず)、13:12、123.4km、登別マリンパークニクス前を通過。観光地巡りをしているようで、何となく楽しくなったりします。

 

13:14、そんな観光気分を吹き飛ばすかのごとく、オロフレ峠の上りが眼前に迫ってきました。オロフレ峠の登別側は三段構えになっており、延長9.9km、平均勾配3.6%の一段目、延長7.8km、平均勾配7.0%の二段目、延長2.2km、平均勾配3.5%の三段目。問題は二段目ですね。平均勾配7.0%ってことは、最大勾配は何%なんだって話です。

 

一段目は楽しげなものですよ。高速道路の出入り口では赤鬼がお出迎えです。

 

ニャンまげ〜

 

まん丸のカルデラ湖、倶多楽湖を見てみたくもありましたけれど、そんな余裕はもちろんありません。

 

ヒグマが出たそうです。注意しようにも進むしか道はありません。

 

14:02、131.9km、一段目が終わって、少しだけ下ります。

 

うわぁ、まだまだ上りそうな遠景。

 

14:19、136.8km、カルルス温泉前から二段目の始まり。

 

急に道幅が狭くなり、勾配が上がったことが体感できます。木陰の下を走れるのが唯一の救いです。満を持してローギア32Tを解放!

 

explore2のクライムプロの表示が面白すぎて、必死の思いで撮影。瞬間勾配9%、以降の勾配11%ですって。この後どこまで上っても瞬間勾配は9%のままでしたので、勾配表示は9%が上限なのでしょうか??? 虎の子のローギア32Tをもってしてもペダルは重く、速度は5km/hが精一杯、額からは汗が滴ります。たまらず停まってしまった参加者さんと言葉をかわしながらパスし、下ってきた非ランドヌールのローディーさんに「頑張って!」と声をかけてもらいながら、ペダルを踏みしめます。

 

14:58、140.9km、とうとう脚を着いてしまいました・・・。頂上まで残り2kmちょっとだったので最後まで頑張りたかったのですけれど、今回の目的は完走認定を得ることであってオロフレ峠を脚を着かずに上り切ることではないと思い始めてしまったところ、気持ちが切れました。とりあえず、肩と口で息をしている状態をなんとかしようと、自転車を立てかけ、地面に腰を下ろして、10分休憩。

 

上りながら妄想してたんですよ、峠の頂上にあるという赤いチャートの石碑の前で写真を撮って「ローギア32Tは今日のためにあったんだと実感。オロフレ峠に乾杯!」ってツイートすることを。何が乾杯だ? オロフレ峠に完敗ですよ!

 

脚を着く直前のスピードは5km/hほど、押し歩きのスピードは4km/hほど。ほとんど変わらないじゃないか! それなら二段目は最初から押し歩きでもよかったんじゃないかと思ってしまいます。

 

そんなことを考えていたら、覆道が見えてきました。峠道で覆道が見えたら、それは頂上が近い証拠です。SPDシューズの歩きやすさを改めて実感しながらてくてく歩きます。

 

路外には深緑の絶景。押し歩きだと写真を撮る余裕があります。

 

おおっ、植生のない基盤むき出しの絶景が見えてきました。なんかとんでもないところまで来てしまった感があります。

 

後編に続きます。