ムガル帝国の王たち④シャー・ジャハーンの栄光 | 世界遺産なんちゃら

世界遺産なんちゃら

ちょっと気になる世界遺産、旅行で行った世界遺を掘ってみます。世界遺産の覚え方もね。

テーマ:

 シャー・ジャハーンに関係する世界遺産を紹介します。

 

タッタとマクリの歴史的建造物群パキスタン)

3王朝の首都となったインダスの交易都市の遺産です。「シャー・ジャハーン・モスク」「ジャミー・マスジド」が構成資産となっています。(クマリの丘はイスラム最大の墓地です。)父が死去し、シャー・ジャハーンが帝位につくまでの戦いの日々の中で、タッタの人々が彼を匿ってくれました。彼は感謝の気持ちを込めてモスクを建立したそうです。

 

ラホール城とシャーラマール庭園(パキスタン)

 ラホール城は3代アクバル帝が建造しました。5代シャー・ジャハーンは、赤砂岩の宮殿を白大理石にリーフォームしました。美意識というかこだわりを感じます。また、妃のムムターズ・マハルのために私室「シーシュ・マハル」をつくり、贅を極めた鏡のモザイクで埋め尽くしたそうです。(愛妻家すぎる)そして、シャーラマール庭園をシャー・ジャハーンが造りました。ペルシア式泉水庭園の傑作で、410もある噴水のシステムが人の手を借りずにどのように動いているのか、今日の技術者でも解明できていないそうです。すごい技術ですね。

 

レッド・フォート建造物群

 シャー・ジャハーンがアーグラからデリーに都を移したときに建造した城です。壁が赤砂岩で築かれているので、こう呼ばれています。ムガル朝建築技術と芸術の集大成!ムガル朝最盛期のシンボルともいえる大城塞です。サリー・ムガルとともに登録されています。

   (レッド・フォートのラホール門)

    (サリー・ムガル)

 

タージ・マハル

 最愛の妃ムムターズ・マハルが産褥熱で若くして亡くなったのを悼み、シャー・ジャハーンが造らせた霊廟です。

 白大理石の巨大な美しい姿をぜひこの目で見てみたいものです。写真の百倍感動すると思います。

 通常、建造物は (ⅳ)で登録されるのですが、タージ・マハルは(ⅰ)のみで登録されています。(ⅳ)は「人類の歴史上において代表的な段階」の遺産に認められるので、タージ・マハルは飛び抜けてすごいということでしょうね。

 

 タージマハルがどんなに素晴らしくても、シャー・ジャハーンの心が満たされることはありませんでした。

 

 帝国の繁栄を「栄光」と呼ぶとするなら、妃を亡くしたシャー・ジャハーンの心には「影」が差し始めた。最後に、その影を追います。