昨年のパタヤギターフェスティバルでの出来事。

ギターコンクールとコンサートの間の時間つぶしに、

ギター展示会の展示ギターを見ていると、

製作者が日本人らしき名のギターが展示してあったんです。

 

    (Pattaya Classical Guitar Festival & Competition のFacebookより転載

 

『おっ、日本人やん!』と思わず声を出すと、

傍にいた人(以下Aさんとします。)が、声をかけてきたんですよね。

 

Aさん: 日本人の方ですか?

私  : はあ、そうですけど・・・・ これ日本人ですよね?

Aさん: ええ、そうです。私が作ったんです。

私  : え~~~?

 

私が驚いた理由は、当時コロナ禍で日本もタイも入国規制が掛かってたんです。

普段であれば、日本からは今井勇一さんが展示されたり、

コンクールの審査員もされてたんですが、入国規制の関係で

海外からは誰も来れてなかったんですよね。

 

Aさんは弾いて見られますか?と、私の前にそのギターを差し出されたんです。

私は普段、展示ギターを触ることはあるけど、演奏することは無いんですよね。

何故なら、ちょっと弾いただけでは(楽器の良さを引き出す事は出来ないので、)

楽器の良さは分からないと思ってるからなんです。

しかし、目の前にギターを出されて薦められたら、

クラギ武者修行中の身としては逃げる訳にはいきませんよね?

 

で、ギターを少し弾いてみると聴衆が2,3人集まりだしたんです。

で、こうなるとですよ、

   こ~~~なるとですよ、

クラギ武者修行者としては演奏し続けるしか無いでしょ?

(クラギ武者修行者が聴衆に背を向けるなど有り得な~い!)

 

と言う事で、更に演奏を続けると、どんどん聴衆が増えてきたんですよね。

で、そろそろギターを返そうと見回すと ・・・・・・・

 

 

 Aさん、居らへんやんか~~ 。

 

   ど、何処行ったんや~~~ 。

 

             (Pattaya Classical Guitar Festival & Competition のFacebookより転載

 

仕方無いんで、さらに演奏して、周囲をキョロキョロ見回していると、

何処からともなくAさんが現れて、興奮したように ・・・

 

  メッチャ鳴ってますよ~。

 

     皆、聴いてますよ~。

 

だって ・・・・

 

で、ギターを返しホッとしてると、

隣に展示してあるギターを私の前に差し出して、

 

Aさん: 私の師匠のギターです。弾いて見られますか?

 

 

 ア、アカンやん。

 

     アカンや~ん。

 

  クラギ武者修行者にギター差し出したら ・・・・・ 。

 

   未だ聴衆も居るや ~~ ん  。

 

    (クラギ武者修行者が聴衆に背を向けるなど有り得な~~~い!)

 

と言う事で、さらに少し演奏して ・・・

(レパートリーが無くなったので?)、

やっと開放されたよ。

(あ~精神的に疲れた~。)

 

で、この時のAさんとの会話をまとめると 、大体こんな感じ ・・・・・

 

私  : あの、タイ在住ですか?

Aさん: 駐在員なんです。

私  : え~~~。駐在員?

Aさん: 最初はギターを弾いてたんですが、楽器自体に興味を持つようになって、

     タイに赴任してから、タイ人の製作家の所に弟子入りしたんですよ。

私  : え~~~。でも、駐在員って普通3、4年で帰国するでしょ?

Aさん: ええ、今年ぐらい(帰国)かと思ってたんですがコロナで移動が無いんです。

私  : でも、帰国になったらどうするんですか?

Aさん: その時は年休とってでもタイに来ますよ、ハハハハ。

私  : しかし、タイはクラギは流行ってないから作っても儲からないでしょ?

Aさん: いやいやいや、メッチャ儲かるんですよ。

私  : え~~~ ?。

Aさん: グラギ習う人はお金持ちのお坊ちゃんばかりですからネエ、

    

      メ~~ッチャ儲かるんですよ。

 

 

だって、ははははは。

 

後で考えると、私が演奏中に、突然Aさんが居なくなったのは、

たぶん、ご自身の楽器の遠達性を四方八方から、

確認してたんだと思うんですよね。

展示場所がロビーと地下1階の間の踊り場のような所で、

吹き抜けみたいなっていて、音響効果が良いんですよね。

 

いや~~しかし、

私も自分自身を相当変わってる(変人?)と自覚してるけど、

上には上がいるなあと痛感したよ。

 

タイの駐在員の仕事って日本に比べるときつくないと思うんですよね。

只、人間付合いが大変だと思う。

ゴルフや買い物、エステ、飲み会に誘われたりして、職場の人間関係が濃いいからねえ。

そんな中、ギターを製作するなんて根気強いこと、普通出来ないでしょ?

ははははは ・・・・・

 

で、そのPattaya Classical Guitar Festival & Competitionなんですが、

今年も金曜日(12月10日)に開催されるんです。

もし、Aさんが来てたら色々と情報を仕入れたいし、

私の楽器の調子が少し悪いんで、それも相談してみたいと思ってるんですよね。

 

 

 

と言う事で ・・・

 

   次回は 、首都バンコクでのクラギ早朝練習とタイ人との交流です。

  

           (乞う、ご期待!)

 

 

 

 

 

         (本日もご訪問ありがとうございました。)