さてさて、昨日のブログで今年は最後にしようと思っていたのですが、チョッと
書きたい事が出来てしまって・・・。と言うか、私のバ、じゃないブカ(部下)がね、
ブログを書いてまして、そのバ、じゃなくて部下が湿度に関する事を書いたの
ですが、これが何とも問題発言の連発でしたので、すぐに削除させましてね。
その点に関して、部下に解説をしようと思ったんですが、何かね、一人だけの
ために解説するよりも、自分のブログに書いてしまおうと思った次第です。
削除された彼のブログからの抜粋です。
「名古屋気象台の年平均データを見てみたところ、なんと湿度60%を切って
いる月は1ヶ月だけなんっすよ。びっくりですわ!」 ・・・って、オイ!それで
終わりなのかよッ!その後のホローとかは、全く無しなのかいなッ!
私と、この部下君が所属するのは、営業管理企画部って言いましてね。
今の季節は、ウチの加湿器を販売促進する為に、あの手この手を考案して
実施している状態です。そんな時期に、「60%を切るのは1ヶ月しかない!」
とかって、ネット上で書かれてしまったら、「なんだ、そんな事なら、加湿器を
買う必要など無いじゃないか」って話に成ってしまいますよねぇ。
こう言う問題発言をされると、上から叱られるのは、ウチの部長だったり、
直属の上司である私だったりしてしまうワケなのですよ(涙)。まぁこりゃねぇ、
私の指導不足ですから、私がアカンのですが、実はこの彼が言ってる事は、
事実なんですよ。下の表、少し見にくいですが、「平均湿度 %」って言う列が
名古屋気象台が30年間の平均を取って発表している数字なんですよ。
この数字を見る限り、彼が言うように、湿度60%を切っているのは3月の59%
だけ。本当に年間1ヶ月だけなんですわ。でもね、以前、私がブログで解説した
「相対湿度」ってのと、「絶対湿度」ってのを理解してれば、これも納得が行く話
なのですわ。・・・普通、我々は湿度の単位を「%」で表しますよね。
新幹線の乗車率も同じです。乗車率50%って言ったら、まだガラガラの状態。
新幹線のぞみは、1,323人乗りですから、50%の乗車率なら、席が661席も
空いてる状態です。でもね、これが遊園地の10人乗りの電車で乗車率50%
だとしたら、空いてる席は5席しか無いって事ですよね。これがね「相対」って
言う表示の仕方の、一番の欠点なんですよ。%表示だから、全体で何人乗り
なのかが分からないので、現在の空席の数が全く分からないんですわ。
湿度も「%」で表すので、これ「相対湿度」ってヤツです。本当はね、空気中の
水分量を表すのが湿度ですから、「〇〇 g/㎥」って言う単位、「絶対湿度」で
表すべきなんですが、そんな単位で言われても、よ~分からんですよね~。
さて、ここで問題です。「10℃で湿度80%の時と、30℃で湿度30%の時」
ではどちらが空気中の水分量が多いでしょうか?・・・80%対30%ですから、
こりゃ80%の方が多いに決まってる!って話に成るかと思うんですが、これ、
30℃ 30%の時の方が水分量が多いんですわ。要するに30℃は新幹線で
10℃は遊園地の電車って事なんですよ。
空気ってヤツは、温度によって水分を含む能力がメッチャ変わります。これを
「飽和水蒸気量」って言うんですが、10℃では 9.34g/㎥ が限界で、これ以上
水分が増えてしまうと、水滴が目で見えるように成ってしまいます。これに対し
30℃ の場合だと 30.3g/㎥ も水分を含む事が可能なんです。10℃の時の、
3倍以上もの水分を含む事が出来てしまうんですね。
もう一度、上の表に戻ってみて下さい。3列目に、その月の平均気温が表示
されています。1月は平均気温が 4.5℃です。5℃の時の飽和水蒸気量が、
6.79g/㎥ ですので、それを1月の平均湿度64%で計算してみると、これが、
4列目の、4.35g/㎥ って言う水分量に成るんですわ。
気象台の発表は、屋外での計測数値です。でもね、この屋外の空気が室内
にも入って来ますよね。屋内の室温が20℃だと仮定して、計算した数値が、
5列目の「20℃換算%」です。4.35g/㎥ の水分量の空気が、20℃の室内に
入って来て、それを20℃の飽和水蒸気量で計算すると、湿度が25%しか
無い事が分かりますね。・・・全て私が計算しましたので、正確には計算の
誤差が有りますが、ほぼほぼ、そんな数字に成ると理解してやって下さい。
その20℃換算の5列目を見て頂ければ、1月、2月、3月、11月、12月の
5ヵ月が湿度40%を下回っている事が分かります。・・・だってねぇ、我々の
印刷現場を考えてみれば、分かるじゃないですかねぇ。もし加湿器設備が
全く無かったら、我々はこの5ヵ月間、静電気と闘う事に成りますもんね。
新型コロナのウイルスの飛散状況に関しても、空気中の水分量が少ない、
乾燥した冬場は、飛散が激しいので感染率が高く成ると言われています。
そうしたウイルス感染予防の為にも、加湿器ってのは必需品なんですよ!
是非、コスモテックの新型加湿器 「いつも」 の、ご導入を検討下さいませ!
・・・って、これくら書いとけば、私のクビも繋がるかなぁ?
でもなぁ、私のバ、じゃなく部下君、「冬場は水分量が多く成る」とか書いて
たからなぁ。・・・夏場は水分量が多く、ジメジメして蒸し暑い。冬場は水分の
量が少なく、乾燥して肌荒れや喉の痛みを訴える。って考えるのが普通なん
だけど、何で彼は、冬場は水分量が多いと思い込んでしまっているのだろ?
一度、脳みその入れ替え手術でもせんとアカンのかなぁ(笑)。