印刷技術 目的意識 | 1級技能士・成田の印刷技術

1級技能士・成田の印刷技術

1級技能士・成田が、オフセット印刷技術を解説します~。

昨日、テレビを観ていたら、「芸人さんのアルバイト」みたいなタイトルで

番組がやっていました。芸人の仕事だけでは、収入が少なくて食べては

行けないから、アルバイトをして稼いでいるって言う内容の話です。

 

土木工事のアルバイトをしている芸人さんがいて、その現場でテレビの取材を

受けていました。アナウンサーが「今日はどんな工事なんですか?」と聞くと、

その芸人さん、「知らないです」と一言。「穴を掘るみたいですが、なんのために

穴を掘るんですか?」・・・「知らないです」。

 

この芸人さん、何も知らず、ただ指示された事だけをしているんですね。要するに、

ただ単なる「指示待ち人間」。 何も考えてないし、考えようとする意識すらもない。

時間から時間まで、指示された事をやるだけ。・・・こりゃねぇ~、芸人として売れる

ワケが無いですわ~。指示待ちでしか仕事が出来ないような人が、芸人なんて、

出来るワケがないですよ。

 

イソップ寓話の中に、有名な、「3人のレンガ職人」って言う話が有ります。

レンガを積んでる人がいて、「なんでレンガを積んでるんですか?」と聞いてみると、

一人目の職人は、「知らないよ!なんでオレばっかり、こんなキツイ仕事をしなきゃ

成らないんだよッ!」と、いやいや、レンガを積んでいました。

 

二人目の職人さんに同じ質問をすると、「大きな壁を作ってるんだよ」 「大変ですね」

と言うと、「何て事はないよ、オレは、この仕事のおかげで、家族を養って行けるんだ。

大変だなんて言ったらバチが当たるよ!」と、一生懸命にレンガを積んでいました。

 

そして三人目の職人さん、「オレは、歴史に残る偉大な、大聖堂を作っているんだ!」

「大変ですね」 「飛んでもない!ここで多くの人が祝福を受け、悲しみを払うんだぜ!

素晴らしいだろう!」と、活き活きと楽しそうにレンガを積んでいたそうです。

 

「やらされてる」 「やらせてもらっている」 「素晴らしい仕事をやっている」

三者三様の考え方が有りますね。今時の、冷めた若者だと、「給料がもらえるなら、

何でもイイんじゃねぇの」 なんて、さみしい感想を言いそうな気もしてしまいますが、

どうせ働くんなら、シッカリした目的意識を持って、楽しく働きたい!と、60歳過ぎの

オッサン(私)は、思うワケですよ。

 

印刷機のオペレータさん達を見ていると、よく解ります。

「やらされてる」と思ってる人は、何も覚えようとしないし、改善しようともしません。

「やらせてもらってる」と思っている人は、とても素直に、言う事を聞いてくれますが、

残念ながら、「自分で考えて行動する」と言う能力に乏しい場合が多々有ります。

「素晴らしい仕事をやっている」と思っている人からは、いつも、質問攻めに合います。

 

一度、自分で、自分自身に、自問自答してみて下さい。

「なんで、オレは、印刷オペレータをやっているんだ?」って。

 

私は、印刷が大好きだから、やっていました。(^^)v