昨日、京都の靴屋さんで買い物をしたら、その店の若い女性店員さんが、
「おおきに~」と言って、私を店から送り出してくれました。
この「おおきに~」に対する、言われた側の思いは、人によって様々だと
思うんですよ。例えば、お客さんも京都の方なら、こりゃ全く抵抗など無く、
普通に受け止めますわねぇ。京都人にとっては、日常会話なのですから。
もし、京都以外に、お住まいの方が、京都で買い物をして「おおきに~」と
言われたら、「ああ、京都で買い物をしたんだなぁ」と、微笑ましく思われる
方も、多いかも知れないですよね。・・・でもね、私は不快だったのです。
この靴屋さんは、4万円以上の靴ばかりを扱う、チョッと高級な靴屋さんです。
高級と言っても、「健康」を重視した靴です。私はリウマチ持ちで、膝や足首などに
リウマチが出ると、痛くて歩く事すら出来ません。でも、この靴屋さんの靴を知って
履くように成ったら、足関係のリウマチが、ピタリと止まったんですよッ!
正しい靴は、正しい歩行に繋がるので、足に余分な負担を掛けないってワケです。
4万円もする靴ですが、私は、3足持って履き回しています。・・・でもね、靴1足が
4万円って、私のような庶民にとっては、こりゃやっぱり、超高級靴です。
そんな高級品を買って、店を出る時には、「ありがとうございました」と、お辞儀を
されて出て行きたいですよね。それを、観光地で千円のお土産を買った時のように
「おおきに~」とか言われると、正直なところ「ナメとるのかッ!」って気がしてしまい、
ケッコウ不快に感じてしまうのですよ。
私の地元である名古屋には、ご存知のように、名古屋弁と言う、非常に汚い方言が
有ります。正直なところ、名古屋以外の方が聞かれたら、おそらく、かなり不快だと
思います。名古屋弁ってのは、アクセントが独特ですから、頑張って標準語で話す
ようにしようとしても、こりゃ、なかなか直りません。
でもね、最近は、テレビ等で、普通に標準語が流れていますから、今時の名古屋の
若い人達で、キツい名古屋弁を使う人は、本当に少なく成りました。お年寄りが話す
名古屋弁を聞いていて、恥ずかしいとか、イヤだなとか思うから、直すのでしょうね。
方言ってのは、その方言でしか伝える事が出来ない、微妙なニュアンスが有ります。
地元の者同士で話す時には、標準語では伝えられないニュアンスが有るからこそ、
その地域の方言ってのが重要に成って来る場面が、多々有りますよね。
でもね、時と場合によって、その地域以外の方に対して使ってしまうと、相手の方に
非常に不快な思いをさせてしまう事も有るって言う事実を、シッカリ認識しないとアカン
ですよね。例えば私が、他の地域に行って、ベッタベタの名古屋弁で講義をやったら、
こりゃ、私の人格を疑われますわ(笑)。「この講師はアホじゃないのか?」ってね。
「標準語アクセント辞典」って言う辞典が有ります。高校時代、舞台やテレビで役者を
していた頃は、この辞典が手放せませんでした。・・・それでも、名古屋弁のアクセント
を完璧に直す事が出来なくて、メチャ苦労をしました。今は京都在住ですので徐々に
京都弁に染まりつつあります(笑)。 んでも、「おおきに~」は、まだ慣れんなぁ~。