印刷技術 本物のUV | 1級技能士・成田の印刷技術

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1級技能士・成田が、オフセット印刷技術を解説します~。

最近の印刷機は、高感度UV機が標準に成りつつあるように思います。

H-UVだとか、LED-UVだとかってヤツですよね。私自身も、最後に

使っていたのが、LED-UVだったので、いろいろ思うところが有りますわ。

 

最初の頃の高感度UVってね、本当にいろいろ苦労が絶えなかったんです。

まず、インキがダメダメでした。値段も高くてねぇ~。あれから改良が重ね

られて、今の高感度UVインキって、昔に比べたら相当にスゴイと思います。

 

エッチ液も同様ですね。インキの進化と共に、高感度UVにベストマッチな

エッチ液が、いろいろ出て来ましたね。エッチ液ってね、インキとのマッチング

ってのがメチャ大切なんですよ。ベストマッチなエッチ液と出会うと、それまで

苦労していた事が、あッ!と言う間に、全て解消されて、超~楽に成ります。

 

まぁ、そうした事は、普通の油性機でも同じなんですが、油性のインキってのは、

メチャメチャ性能がイイですから、高感度UVに比べたら、どんなエッチ液でも、

普通にOK!って感じじゃないかと思っています。

 

高感度UV機が出だした頃、いろんな所で、このセミナーをさせて頂きました。

油性に対して、どんな点で有利なのか、どんな戦略で導入すれば成功出来る

のか。また、その逆に、不利な点、様々な問題点、経費の話、等々・・・。

 

こんな話をしてる時に困るのが、従来までのUV機との差別化なんですわ~。

まず、従来までの、いわゆる、UVランプをイッパイ使ったUV機を、どう呼べば

イイのか。「UV機」に対して、「高感度UV機」という言い換えでは、チョッと混乱

してしまうんですよねぇ~。

 

そこで私が考えたのが、「本物のUV」っていう言い方でした。「本物」に対して、

「偽物」が、高感度UVってワケですわね。・・・ところがね、この言い方、やっぱり、

反感を買いました~。そりゃそうですわねぇ、偽物呼ばわりされてしまったら、

こりゃ、気分がイイわけが無いですもんねぇ~。

 

それから、数年が経っていますが、私は未だに時々、「本物のUV」って表現を

使っていました。でもね、まさに今日!当社の生産本部長が、素晴らしい言葉を

教えてくれました! 高感度UVに対して、 「フルUV」!!!

 

私的には、これ、チョッと感動モノでした。高感度UVは、ランプが少なかったり、

LEDだったりするけど、いわゆる本物のUVは、ランプがイッパイ付いてて、

完全に 「フルUV」。この表現、最高ですわ。早速、ネットで調べてみましたが、

「フルUV」で検索しても何も出て来なかったので、こりゃ当社のオリジナルかな?

 

本部長!この、「フルUV」って表現、最高ですわッ!

・・・「成田さん、それな、ホンマは『古いUV』って言ってたねんやわ~。それがな、

いつの間にか、『い』が、無く成ってしもて、『古UV』に成ったんやわ~(笑)」

 

う~ん、さすがは関西人やねぇ~。最後はオチまで付いてるわぁ~(笑)。