失敗談 | 1級技能士・成田の印刷技術

1級技能士・成田の印刷技術

1級技能士・成田が、オフセット印刷技術を解説します~。

先日、他の方の失敗談を拝見していて、笑ってたんですが、

私は印刷に携わった年数が長いですから、こりゃケッコウ

笑える失敗談も、数々有りまして。

 

以前にも、書いたかも知れませんが、自分自身で一番笑えたヤツを、

ご紹介しましょう。・・・オレ、1級技能士なのに、こんなアホな失敗を

してしまうんですよね~。

 

50歳を過ぎた頃、ほぼ10年振りに、印刷機を1台任される事に成りまして。

しかも、バリバリの新台。最新鋭のB2、4色機でした。この印刷機を、私が

使いながら、初心者の方を機長に育て上げると言う仕事だったんです。

 

40歳までは、バリバリの現役オペレータだったんですが、そりゃねぇ~、

古い印刷機ですから、自動の版替えとか、自動のブラン洗浄なんてのは、

全く使った経験が無いワケですよ。そんな私に、自動の新鋭機ですから、

こりゃ、迷う事も多いワケで。

 

新台が入って、2ヵ月ほど経過した頃、突然、版替えが出来なく成って

しまいました。・・・ん~、こりゃ、電気系のトラブルかな?であるならば、

1度電源を落として、再投入してみるか~。

 

やってみましたが、状況は変わらず、やっぱり、版替えが出来ません。

こりゃ、即、印刷機メーカーに電話です。「故障したみたい。仕事がケッコウ

有るから、早目に見に来てよ~」 メーカーさん、すぐ飛んで来てくれました。

 

成田さんがアカンとおっしゃるんなら、かなり複雑な所で、不具合が発生して

しまってるんだろうと、いろいろ調べてもらったんですが、どこも悪くないんです。

「こうなると、チョッと分からんのですが、初心者の方で、よく有るのがですねぇ、

コンプレッサーの入れ忘れってヤツなんですが、まさか成田さんがねぇ~」

 

・・・そう言われて、ふと、コンプレッサーを横目で見ると、なんと!スイッチが、

OFF だったのです。もうね、コンプレッサーの前に立ちはだかって、メーカーの

サービスさんから、OFFのままに成ってるスイッチを、見えないようにブロック!

 

「あッ!OK、OK。オレ、原因が分かったから、もう帰ってイイよ~(汗)」

「エエッ!なんで、コンプレッサーの前に居るんですか?ひょっとして?(笑)」

「だからさぁ~、もう帰ってイイって~」

 

それから、1ヵ月ほど経ったある日、今度は、突然、胴が入らなく成ったんです。

しかも印刷立会いの真っ最中。こりゃアカンと、メーカーに電話。・・・今回も、

前回と同じサービスさん。

 

「突然、胴が入らなく成ったんですか。それじゃ、まず見て欲しいのがですねぇ、

コンプレッサーのスイッチなんですが。」  ・・・、アカン!また入れ忘れてるッ!

「オオッ!突然、直ったわ~、もうイイよ~。」

 

あの時、電話の向こうで、あのサービスさん、ニヤニヤ笑ってただろうなぁ~。

 

同じミスを2度もやるってのは、こりゃ本物のアホですよね~。