印刷Q&A 特色作り | 1級技能士・成田の印刷技術

1級技能士・成田の印刷技術

1級技能士・成田が、オフセット印刷技術を解説します~。

●質問

今年入社した新人です。印刷機械部門の配属に成り、最近、特色作りを
させてもらえるように成ったのですが、正直なところ、何色に何色を混ぜたら
どんな色に成るかと言うのが、理解出来ていません。配合表を見て、ハカリで
測ってインキを混ぜるだけの作業で、それで、求める色との差が合っても、
どう修正して良いのかが、さっぱり理解出来ません。
こうした事を理解し、きちんと出来るように成るためには、どんな練習をすれば
良いでしょうか。何か良い方法が有れば教えて下さい。

●回答

オフセットインキってのは、とても薄い皮膜で刷るので、インキの塊りを見ても
何色だか、さっぱり分かりませんよね。混ぜてるインキの色が、そのまま印刷の
色だったら、もっと理解しやすいんでしょうけどね。

そこでです。混ぜるだけで、キレイに色が変わって見える物で練習するって言う
のはどうでしょうか。そのために、とっても良いのが、小学校の時に使った、
水性の絵の具なんですわ。

例えばですよ、グリーンを作ろうとしたら、黄色のインキに藍を混ぜますよね。
でも、暗いグリーンなら、墨をたすかも知れないし、それほど暗くしたくはない
場合には、逆色の赤(金赤)を入れる場合も有ります。

こんな事を、オフセット用のインキでやってても、実際に印刷してみないと、
分からせんですよねぇ。そこで、水性絵の具なんですわ。白いパレットの上で
混ぜ合わせるだけで、色の変化が即座に分かります。

色の変化の勉強をするだけなら、この水性絵の具は、手軽で、非常に勉強に成り
ますよ。メジウムが無いので、薄い色は白を混ぜなきゃアカンところが難点なん
ですが、例えば茶色系の配合なんてのは、とても勉強に成ります。

初心者向けの練習方法ではありますけど、何色と何色を混ぜると、どんな色に
成るか?なんて言う、基本的な部分は、バッチリ学習することが出来ます。
12色程度の絵の具でイイですから、一度、買ってやってみて下さいな。