ダブリ | 1級技能士・成田の印刷技術

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1級技能士・成田が、オフセット印刷技術を解説します~。

ブログで~す。

印刷障害の筆頭は「汚れ」。続いて「裏移り」。「色ムラ」「色調不良」。
なんて続くんですが、最近、一番気に成るのが「ダブリ」なんですわ~。

先日も、ちょっと高級そうな飲食店に行ったら、テーブルに、その店のパンフが
置いてあったんですよ。おおっ、ダーク系で、なかなかしゃれたパンフやなぁ~
と思いながら見てたら、墨文字が非常に気に成ったんですわ。

なんかなぁ、シャープさの無い文字やなぁ~。インクジェットプリンターで
刷ったような感じやわ~。・・・と、思った瞬間には、バッグから 25倍のルーペを
取り出しているんですよね~。高級そうな飲食店の席で、印刷物をルーペで観察
してるオッサンなんて、世の中に、そんなに多くはいないですよねぇ。

でもね、やっぱり思った通りでした。見事に墨文字がダブってたんですわ。
その文字の近くに、藍の平網が有るんですが、この藍網もダブちゃってました。
そんなに薄い紙じゃないんですけどねぇ、けっこうヒドいダブリでしたね。

問題は、これを印刷したオペレータが、そのダブリに気付いているのかどうかって
ことですよね。気付いてはいたんだけど、諸事情で印刷を止められなかった、とか
言う理由が有るなら、まだ、救いようもあると思うんですが、全く気付いて無かった
とすれば、それは大きな問題なのですよ。

ダブリってやつは、最初の紙の入り方が悪い、ってヤツかあとは、爪関係の整備
または、調整不良が原因ですよね。この、爪の方の問題でダブリが出ている場合、
早めに気付いて、手を入れてやれば、ケッコウ簡単に直る事が多いんですが、
悪いまま、気付かずに長く使ってしまうと、致命傷を与えてしまう事が有るんです。

自分の印刷機が、ダブっていないかを、時々でイイですから、ルーペで見てやって
下さい。早めに気付けば、給油か清掃程度で直る場合も有りますし、動きが渋く
成っていても、給油して、少し馴染ませてやれば直ることもあります。

気付かずに、完全に壊れてしまってからだと、大変な修理に成ってしまいますから、
修理代も、修理時間も大量に掛かってしまいます。早め早めに、見付けてやる事が、
とても大切なんですよ。