●質問
A全4色機の高感度UVを使っています。最近、エッチ液を替えてみたのですが、
非常に刷り辛く成ってしまったように感じています。もう少し慣れるまで、このまま
使ってみようかとも考えていますが、現在のところ、良さを感じる事が出来ません。
こうして迷った時、成田さんは、どうされていますか?
●回答
ハハハ、こりゃ、なかなか痛い質問を頂いてしまいました~。私、こうした事には
かなりシビアな対応をしています。というか、しざるを得ないんだと考えています。
今回は、新しいエッチ液をサンプルで頂いたんですかねぇ?私も、サンプリで
いろいろ頂くんですが、私の場合は、その全てを必ず試していました。ただし、
今回の質問者さんのように、我慢して使うと言う事は、一切しません。ダメだと
判断したら、その瞬間にやめてしまいます。
エッチ液ってね、印刷品質と密接な関係が有るんですよ。ベタ濃度を異常に低くして
しまうものとか、ドットゲインが大きく出てしまうもの、着肉不良が発生するもの、
ロングランでトラブルが出るもの等々。
例えば、そうした、自分にとって良くないと思うエッチ液を使っていて、その時に
印刷した物の品質は、こりゃやっぱり良くないワケですよね。この良くない品質で
刷られてしまった物が、良いエッチ液と交換した後に、増刷に成ったとしたら、こりゃ
本当に大変です。悪い品質を再現するのって、かなり難しいですよね。
印刷ってのは、増刷するのが当たり前で、増刷の品質保証は、我々オペレータに全責任
があると考えます。となれば、良くないエッチ液で刷った物など、製品にする品質保証が
全く出来んのですよ。ですから、私がエッチ液のサンプルテストをする場合は、アカンと
思ったら、なんのためらいもなく、一瞬で入れ替えてしまいます。
交換してみたけど「良さを感じない」っていう程度なら、品質的な劣化は無いのかも
知れませんが、「我慢して使う」と言うように、何か不満を感じておられるんなら、
使い続けることは避けた方が無難だと思いますよ。
エッチ液って言うのは、機械の構造や、給水のシステム、使用インキ、工場環境、
印刷物の種類などなど、いろんな条件で、ずいぶん評価が分かれてしまうものなんですが、
本当に自分の機械や仕事にマッチした物に出会うと「おおッ!」と言うくらいの感動が
有ったりします。是非、いろいろ試してみて、良い物に出会って下さい。