印刷研修会 | 1級技能士・成田の印刷技術

1級技能士・成田の印刷技術

1級技能士・成田が、オフセット印刷技術を解説します~。

ブログで~す。

昨日は、毎年恒例に成っている、印刷の研修会が有りました。

受講されるのは、大きな企業の社員の方達ですが、印刷会社でありません。
自社の製品のパッケージや宣伝媒体など、様々な形で印刷物を発注するので、
印刷の勉強を積極的に行っておられる企業さんなんですね。

この研修会の講師をさせて頂くように成って、正式には3年目に成りますが、
その前からも、何らかの形で関わらせて頂いていました。・・・毎年、関心させ
られるのは、その熱心さです。私のような、半分は冗談で、常にウケを狙って
いるような講師を相手に、一生懸命にメモを取られてる姿を見ると
「今日は冗談言うのやめとこかなぁ・・・」などと、心が折れそうに成るのですが、
そこんとこをグッと堪えて、ウケない冗談を必死にとばすのでありました。

私の講義の後に、印刷工場の見学があります。その工場は、菊全の4色機、
菊全の2/2両面機、そして輪転機までを持っておられる工場です。

研修生の皆さんは、初めて印刷機械をご覧に成る方ばかりで、印刷機の大きさに
ビックリされるのですが、この大きな機械が、超精密機械である事を説明するのが
講師である私の仕事ってワケです。

今回は聞くヒマが無かったのですが、いつもは、印刷機械を前にして「さて、この
機械の値段、果たして、幾らするでしょうか?」なんて質問をさせて頂いています。
相当に悩んだ末、一生懸命に頑張って「4千万円」と言う回答が出て来るような、
そんな感じの方が多いです。

菊全の4色機なので、1億5千万くらいはしてしまうワケですから、その値段を
紹介させて頂くと、こりゃ皆さんビックリ仰天ですわ~。

今時は、パソコンのインクジェットプリンターとか、トナー式のプリンターとか、
印刷が出来てしまう機器が身近に、いろいろ有りますから、「印刷機」と言う物に
対して、ある程度マヒした感覚があるのかも知れないですね。

まぁ、印刷機にせよ、工作機械にせよ、その値段ってのは、分かり辛いものが
ありますけど、1億5千万と言う額は、名古屋なら、超高級な住宅が買えてしまう
値段なワケですから、そう考えたら、こりゃやっぱり、ビックリな値段ですよね。

・・・印刷会社ではない、異業種の方達に、印刷の勉強やら、工場の見学やらをして
頂くってのは、本当にありがたい事だと思います。ご自分の会社の商品に使われて
いる印刷物が、どのように作られているのか。そうした見聞を深められる事の意味は
非常に深いものがあると思います。

我々、印刷会社でも、せめて、自社のメインに成るお客さんに関しては、充分に
見聞を深め、お客さんが求めておられる事を、しっかり把握するべきだと思います。
特に、印刷ミスが頻発されているような所では、印刷現場の人を全員て集めて、
お客さんに講師役をお願いし、研修会をされてはいかがでしょうか。おそらく、
ミスが格段に減少する事、間違いなしだと思います。