尖閣諸島問題 普天間米軍基地問題 沖縄の地理的宿命を考える |         きんぱこ(^^)v  

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      砂坂を這う蟻  たそがれきんのすけ

2010.09.16


 ここに来て尖閣諸島問題が湧きあがってきています。

 ここはやはり中国、台湾そして日本の微妙な地域であることは皆さんもご存じだと思います。


 これが、もし有事に発展した場合、日本は自衛隊だけで対処が出来るでしょうか。

 今のところ菅首相も仙石官房長官もしっかりと対処されていると私は感じてはいますが。

 

 先日あった漁船の問題などは、普天間移設問題でもたもたしている日本が「なめられている」結果でもあると思います

 

 沖縄の人は駐留米軍の無言の圧力はアジアにおいてとても重要なのは解っているのでしょうか?

 台湾は9・16に南沙諸島は当国の領土であることをニュースで知らせました。

 西沙諸島はベトナムと中国が半々の所有だったはずが、現在は全島中国が上陸しているそうです

 尖閣諸島は、1969年までは平和だった。日本がわが国の領土だと言って来ましたが、誰も異議は唱えなかった。ところが、1969年から1970年に行われた国連の海洋調査で、この近辺にイラクと同じほどの埋蔵量の石油があると発表されてからややこしくなってきました。

 中国と台湾が急に領土を主張し始めたのです。


 こんな時に、日本は普天間問題で「米軍出て行け」などと過激なデモが繰り広げられた。それを見た中国や台湾はどのように感じたでしょうか。

「もっとやれー、米軍出て行けー、自衛隊だけだったら怖くない。尖閣諸島(向こうから見れば釣魚島)もうちのものだ・・・」などと思った人もいるでしょうね。


 仮に米軍が撤退しても、中国や台湾が入ってきます。沖縄とはそういうところなのだと思います。

 第二次大戦の時のような不幸な事はないかもしれませんが、同じような事にはなって欲しくない。そのためにはアメリカの軍事圧力が絶対不可欠なんです。(口だけじゃあ現実的には無理ですよ)


 だから、完全撤退ではなくて公害・環境・治安計画をしっかり立てて代替地の住民を納得させて進めなければいけないのです


 ただ、代替地がどこだここだと言うだけではいつまでたっても解決しない!

 国はビジョンとプランをしっかり示して、その実現に向けて住民を説得するという具体的行動を行ってください!



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9/16差し替え(GOOGLERARTH)


 問題なのはあくまで代替地であって、まさか米軍全面撤退ではない。

 

 本当は米軍にとっては、上のGOOGLEを見ていただければ解りますが、フィリピンの北部がアジアの問題地域(西・南沙諸島や尖閣諸島)に対して、絶好の場所のはずなのです。

 しかしフィリピンの軍事基地は火山の噴火などの理由で完全撤退しています。

 フィリピンには再び米軍基地の再誘致を期待する声も出てきています。


 いくら中国や台湾政府が冷静でしっかりしていても、国民感情は抑えられない。普天間問題でさえこれだけの事になっているのに・・・。


 オスプレイというヘリがあります。海兵隊が持っています。写真のように回転翼を切り替えるとヘリになったり飛行機になる代物です。普通のヘリより2倍以上のスピードが出るそうですが、騒音も凄いそうです。

 グァムに撤退してこれを使うとどうでしょう。けどいくらスピードが2倍でもグァムは遠すぎるのがネックです

 余談ですが、これが辺野古に来るかもしれません。また騒音問題です。


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 あとは、宮古島の横にある伊良部島に滑走路が3000mもある飛行場が未使用で残っています

 年間利用者800人強。ジャンボジェットでも着陸可能。羽田空港の滑走路と同じ大きさなのです。


 しかし、尖閣諸島に近すぎて、逆にピリピリするかもしれません。


 そうだ! 硫黄島なんかどうだろう・・・・東京都だけど沖縄からはわずか1200キロ。グァムより近い。


 がはは、ダメだよね。ここは火山島。米軍のフィリピン撤退(火山爆発で壊滅)のこともあるから、施設が完成した頃に火山爆発で無くなってしまうのではたまらない。

 それと年間25センチという大きな土地の隆起活動さえなければ、現在は自衛隊だけで一般人は住んでいないし、滑走路も既にある。隆起活動で造れない港も活動さえ止まれば造れるのですけどね・・・・。


 フィリピンに再度米軍基地を・・・・・とまあ、うまくは行かないか・・・。

 


-----------以下2010/05/13------------


 【基地を縮小させても、無くすのはまずい】


 沖縄の米軍基地問題については先日から自分自身が出来るだけ客観的・大乗的に考えてゆくために

 普天間問題 民主党の行方

 普天間問題 米軍基地と賃料

 としてまとめかけている所です。

 この他に

・東アジアの地理的位置と戦争の歴史

・開発と自然保護

・県民の感情

 を考えないといけないと思っています。そこで今回は「東アジアの地理的位置と戦争の歴史」を考えておこうと思いました。


【政府の資料】

参考 「在日米軍及び海兵隊の意義・役割について」平成22年2月 防衛省


●有事や領土問題がエスカレートした時の沖縄を考える。


 下の図はGOOGLE EARTHを拝借して説明を加えたものです。

 東アジアは一見平和そうですが、けっしてそうではありません。特に沖縄と絡む問題は

 ・中国 台湾 問題

 ・尖閣諸島領有権問題

 ・中国の対米防衛ライン

 の三つでしょうか。

砂坂を這う蟻    現在は・・政治ブログモ~ド~~ (^^)v-1


(クリック拡大)


 地図を見ていただくと一目瞭然なのですが、沖縄という地理的位置は日本本土、韓国、北朝鮮、中国、台湾、フィリピンそしてアメリカ(グァム)のほぼ中心に存在します。


 戦争が起こった時は、この沖縄を先ず制圧してしまうと、どの国に対しても有利になります。中国と台湾が戦争を始めたら、中国は沖縄を制圧すると台湾を挟み撃ちに出来ますし、逆に台湾はそうならないように沖縄を自国の拠点にするでしょう。実際に昔あったようにミサイルの撃ち合いになるでしょうが、それでもエスカレートすると沖縄にトバッチリがくるでしょうね。

 中国は以前はソ連と緊張して対峙していました。天安門広場の地下に巨大な核シェルターが作られたのもその為だと聞きます。しかも当時の毛沢東が(当時の人口は8億人でしたが)「ソ連と戦争して国民の半分が死んでも4億人も生きている」と言ったとか言わなかったとか。(これを聞いた時に中国は人口が多い分、人ひとりの価値が低いのかもしれないと感じました・・余談でした)

 しかしソ連が崩壊してロシアとの国境問題が解決した今、中国の仮想敵国はアメリカになっています。

地図の緑の細いラインは、アメリカと有事になった時に中国が考えている第一次前線基地のラインです。台湾はもちろんですが沖縄も含まれて、驚いた事に九州まで含まれています

 それに対して今のアメリカは黄色いライン。韓国から沖縄そしてグァムまでがそうです。フィリピンは1992年に米軍基地完全撤退を行いましたが、南シナ海の西沙諸島の領有で中国の圧力に押されて、最近ではアメリカとの軍事演習を頻繁に行ったり、軍事基地再興の話まで浮上しています。


 つまり、沖縄という島は「侵略・蹂躙されやすい島」なのだと思います。


 その中でも何と言っても「尖閣諸島(せんかくしょとう)」の領有権問題は特に沖縄としては怖い問題です。

 位置的には沖縄県石垣市で石垣島の少し北西にあります。

 この問題はマスコミではあまり報じられていません。それは問題が小さいのではなくて一触即発の大問題だから「騒いで欲しくない」ということなのでしょうね。


 しかしこの問題は他人事ではありません。

 今年の2月に日本は尖閣諸島に巡視船を常駐しようとしました。その時の中国は

すぐに撤退してほしい、そうでなければ強硬手段に出る

 と軍事出動を示唆しました。今年の2月の話ですよ。


 もう一度地図をみてください。

 もし、アメリカが沖縄を撤退したら、沖縄には自衛隊も殆どいないから尖閣諸島どころか石垣島も沖縄も危ないですね


 アメリカは尖閣諸島が侵略されそうになると、日米安保協定から軍事出動すると言っています。グァムからでは遠いし、ミリタリーバランスとしても悪くて、沖縄は危険にさらされすぎます


 ここ10数年でどうしてこんなに緊迫したのでしょうか。


 尖閣諸島には1000億バレルを超える原油が埋蔵されているという事がわかったからです。


 1000億バレルというとわかりにくいですが、要するに今のイラクとほぼ同じ埋蔵量になります。


 これは、その国の経済を建て直すのに十分な要素です。そして戦争になるのには十分な問題です。

 3国仲良く・・・出来ないのは、その中に中国・台湾問題が絡んでいるからでもあります。


 ここでは尖閣諸島問題の話をするのではないのでこの位にして、つまり沖縄と言う処は


※侵略・蹂躙されやすい場所でもあり、巨大資源が眠る「黄金の島」でもあるわけです。


 だから私は思うのです。


 頼りない自衛隊では宛てにならないからアメリカに居てもらって「威圧」をかけてもらっている方が沖縄の平和を保てる!


 と。


 沖縄は昭和49年から米軍基地が縮小されて今年でちょうど半分になりました。駐留人数では家族も含めて1/3になっています。

 徐々にではありますが確実に縮小しています。


 沖縄の米軍基地縮小は日本だけの問題ではありません。韓国も対北朝鮮の防衛で有事の時に沖縄を取られてしまうと挟み撃ちになり大変な事になるわけです。


 沖縄は過去にアメリカに蹂躙された経験があります。その怒りは底知れないものでしょう。しかし、また蹂躙されるわけにはいかないと思います。


 社民党は今でこそかなり柔軟になりましたが、基地移設だけの問題で進めたいのに最初はグァムに完全撤退などと言って話をかき回した。


 どうせ5月は無理なら、もっと大々的にこう言った問題を議論して沖縄県民の意思と認識を確かめるべきではないでしょうかと思います。


-------私の意見-------

沖縄の米軍は完全撤退すべきではない。場所は・・やはり沖縄。

普天間移設は賛成も、移設問題は上の国防問題や経済問題、自然破壊、テロ対策、保障問題などをもっと議論して、特に沖縄県民には十分に理解してもらった上で然るべき場所を決定させてしまうべき。この際だらだら彼方此方に基地を作るのではなくて中心的な場所を決めて集約し、工事も安全性、治安、自然、公害、防衛に極力注意を計って行うほうがいいのではないか。

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 と感じているのですが、皆さんはどう思われているのでしょうか?


 県民の感情と自然破壊、テロ対策については別の日に書きます。