*舞台劇の[小品]風であり、登場人物の語りや背景、時期は混ざっています。
さて・・
頸(くび)に火傷の痕がある。
気づいたのは小学校低学年の頃、気分が悪くなり保健室の女先生に指摘されたからでした。
覚えのない痕。
母は教えてくれなかったが、満洲で起きた昔語りをする歳になってから話してくれた。
赤子をシナ人に奪われても、後で取り返すために火鉢などで焼きごてしたと・・・我が子の印。
手や足だけだと、本当の火傷の場合があるので、外から見える個所にもと付けた。
その当時、幼い子や赤子を抱えた日本婦人の間での切実な申し送りでした。
・・シナ人が、攫った赤子を喰うと知ったのは、後々のことです。
"1977"♪G線上にひとり/森田童子