フルートの出番です189  R・シュトラウス「フルートソナタ」(ヴァイオリンソナタ) | 翡翠の千夜千曲

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                      Richard Strauss- Sonata op.18 for flute and piano

R.Strauss- Sonata op.18 arranged for flute and piano by Emmanuel Pahud Flute: Hera Sung Piano: Herin Sung

 

    

     Kavakos, Trifonov - Strauss - Violin Sonata in E-flat major, Op 18

 

 

 

 昨日は、合唱を「大地讃頌」1曲だけ指揮をさせて戴きました。その前の、くつろいだ雰囲気が幸いし合唱団はリラックスして歌うことができたようです。歌い終わった団員の顔が喜びと満足感のようなものが見えてとても嬉しかったです。「共感」とはこのようなことをいうのかもしれません。

 今日のいい天気には晴れやかな曲が似合うと思います。今日は、リヒアルトシュトラウスを聴きますが、再びヴァイオリンソナタのアレンジものです。ヴァイオリンソナタ 変ホ長調 作品18は、リヒャルト・シュトラウスが1888年に完成させたヴァイオリンソナタです。
 この作品はシュトラウスによる唯一のヴァイオリンソナタです。華やかさのある曲で、これまでの古典派的な絶対音楽からリストやワーグナーの影響を受けた交響詩やオペラの創作を始めた転換期とも言える時代のの作品です。

 伝統的な3楽章形式に則ってはいますが、シュトラウスらしさが漂う作品となっています。シュトラウスはヴァイオリンを自分でも相当弾きこなすことができましたから、華やかな演奏効果が発揮されるとともにそれに見合う高度な、そしてスケールの大きな演奏技術が要求されます。色彩豊かに、そして大胆で踏み込んだ貴方の表現を期待します。ピアノも結構頑張りませんといけませんなあ。字幕にあるように、パユの編曲によるものです。


<曲の構成>

第1楽章 Allegro ma non troppo 変ホ長調 4分の4拍子 ソナタ形式
第2楽章 即興曲(Improvisation) アンダンテ・カンタービレ 変イ長調 4分の2拍子 三部形式
第3楽章 終曲 Andante ― Allegro 変ホ長調 ロンド形式

※ 過去の記事

① リヒアルト・シュトラウス「英雄の生涯」

② リヒアルト・シュトラウスの歌曲 「最後の葉」による8つの歌より万霊節

③ ホルンの出番です126 R.シュトラウス「ホルンとピアノのためのアンダンテ」

④ R・シュトラウス「13管楽器のためのセレナード変ホ長調」

⑤ Morgen  日曜の朝に

 

<演奏者>

 フルート奏者のソンヘは、イェウォン学校を優秀な成績で卒業し、ソウル芸術高校と梨花女子大学で学び、学士号を取得しました。その後、ドイツに移り、パウル・ヒンデミット財団から奨学金を受け取り、ベルリン国立音楽大学の大学院および優秀パフォーマンスコースを優秀な成績で卒業しました。

 彼女はすでにフルート奏者としての音楽性と資質が認められており、国内外の主要なコンクールで最高賞を受賞しています。現代、韓国フルート協会、イェジン音楽コンクールで第1位を獲得したほか、慶原大学、ソウル国立大学、ソウルフィルハーモニー管弦楽団、ソウルユース室内楽コンクールで入賞、ウィーンヴィルトゥオーゾ大賞第1位、ドレスデン音楽大学カンマームジーク・ヴェットベヴェルブ・フォン・ドレスデン音楽大学で第3位を獲得。

 錦湖アシアナ文化財団主催の錦湖ギフテッドコンサートや若手アーティストコンサートに3回招待され、クルト・ザックスザール、ブローハン美術館、メンデルスゾーン・レミーゼ、サロン・ムーン、ドイツ韓国文化院、統営のユン・サンサン・メモリーホールでのリサイタルなどにも早くから参加している。また、イェウォンスクールや梨花女子大学のウィンドアンサンブルやオーケストラ、ソウルユースオーケストラ、ブルガリアのプロヴディフ交響楽団、ベルリンフィルハーモニーのベルリンクラシックプレーヤーズオーケストラ、エーバースヴァルデのブランデンブルクコンツェルトーチェスターと定期演奏している。

 また、フルート奏者としての様々な活動の一環として、管弦楽や室内楽にも情熱を注いでおり、ソウルユースオーケストラのメンバーとして、ラインスベルク音楽アカデミー、ブランデンブルク・コンツェルトーケストラ・エーバースヴァルデ、マンハイマー・フィルハーモニー管弦楽団、ドルトムンダー・フィルハーモニー管弦楽団、ベルリン・ヤング・アジア室内管弦楽団、カラヤン・アカデミー(サイモン・ラトル指揮)、国内TIMFの演奏を皮切りに、フルート奏者としての様々な活動を行っています。彼はアンサンブルと原州国立交響楽団のゲストメンバーでした。室内楽分野では、サントリーホール、東京音楽大学、国立音楽大学に招かれ、国立 音楽大学代表フルート奏者として、世界的に有名なピアニストで教育者のパスカル・デヴォヨン、ベルリン・シュターツカペレの首席クラリネット奏者ティボール・レーマンに招かれている。彼は彼自身の音楽の道を続けています。

 イ・ヘギョン教授、パク・ウィギョン教授、イ・ジヨン教授、キム・ヨンミ教授、ロスウィタ・ステージ教授、クリスティアーネ・ヘルマン教授、フルート奏者のソン・ヘラは現在、六重奏曲「ヴェントゥス」と現代音楽アンサンブル「エッセンツ」のメンバーであり、仁川芸術高校とナム・イェジョン音楽院ギフテッド・ジェウォンで生徒を訓練しています。

                     (ネット翻譯)

 

シュトラウス、リヒャルト/ヴァイオリンとピアノのためのソナタOP.18 (1887)Strauss, Richard SONATE FOR VIOLIN & PIANO OP.18(1887) (ARR. FOR FL.& P. BY PAHUD)

<解説>
 「ドン・ファン」などの交響詩、「ばらの騎士」などのオペラの作曲者、リヒャルト・シュトラウスは後期ロマン派の大きな存在です。シュトラウスが「ドン・ファン」を発表する2年前の24歳のときに、この作品の原曲「ヴァイオリン・ソナタ」は完成されました。その時期、シュトラウスは、ミュンヘンのオペラの副指揮者をしていました。この頃から交響詩的な手法を示しはじめていた彼は、ロマン派を継承しつつ、自らの新しい方向を盛り込んだ意欲的な作品として、この作品を完成させました。ヴァイオリンとピアノの両パートとも、技巧度は高く、若きシュトラウスのあふれんばかりのエネルギーとロマンが込められています。フランクのヴァイオリン・ソナタのように、作曲された当時からフルートでも演奏されていた場合とは違い、この曲のフルート版演奏は最近になって試みられました。極めて表現の巾の大きい第1楽章では、うまく実現できればヴァイオリン版と違った抒情性が生きるでしょう。第2楽章は「即興曲」と題され、白昼夢のような感覚を抱かせる非常に美しい楽章。第3楽章では、英雄的な動きと大きな歌い回し、スケルツァンドの要素が巧みに配され緊迫した楽章を構成します。(解説/三上明子)