12/5(木) 胸腺萎縮 | そんな感じ。 since March 28, 2005

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日常生活の中で、ふと感じたこと。

関心したこと。

その時の感性のおもむくままに気ままに書き留めています。

2019年12月05日(木)

 

昨日の朝、NHKのラジオを聞いていたら、豊洲のタワマンで同居の男から暴行を受けて死亡した3歳児の解剖所見で胸腺萎縮が見られたと報じていた。

胸腺ってT細胞が作られるところだよね?

それが3歳で萎縮してしまったら、将来、免疫が働かなくなって、体が弱い子になっちゃう・・・って、この子の将来はもうなくなってしまったのだけど。

 

【胸腺萎縮は被虐待児の特徴】

 

胸腺は最もストレスに鋭敏な臓器で、胸腺実質の充実した幼児期では特にストレスを評価する指標として有効。
身体的虐待は軽微で、精神的虐待・養育拒否が疑われる場合でも、他の臓器に比べ胸腺は著しく退縮して、精神的ストレスを鋭敏に反映する。

生後間もない時期の体重比で胸腺は最大となるが、臓器重量として最大になるのは思春期。

思春期を過ぎると脂肪が入り込んで退縮する。

ストレスによって退縮した胸腺は胸腺皮質細胞が減少し、これは加齢による退縮とは明らかに異なる。

 

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胸腺萎縮がきっかけでこの事件に興味を持ったので、事件の概要をまとめてみました。

 

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3歳児ママ(平石桃○さん)と男(34歳 渡邉雄○容疑者)は2019年春ごろから豊洲のタワマンで同居開始。
男には幼い長男がいて、昨年12月から育児休業中。
男の勤務先はIHIなので、IHIの育児休業制度をチラっと調べてみたら、保育園に入園できなかった等の理由がある場合、最長3歳まで延長可と書かれているので、男の息子も3歳未満?

 

9月28日の午後1時25分頃、男が「子どもが風呂で浮いている」と119番。
救急隊が駆けつけた際、3歳児(山田隆太郎くん)は既に心肺停止状態だった。
解剖の結果、腹部の打撲で内臓が損傷したことによる失血死で、溺死などではなかったことが判明。
ほかにあざなどはなかったが、警視庁は、何者かが腹部に暴行を加えた疑いがあるとみて捜査していた。


警視庁は12月3日(火)、男を傷害致死容疑で逮捕。
男は「何もしておりません」と容疑を否認。
男は事件後にタワマンから転居し、男の長男は施設に保護されている。


事件当時、海外出張中だった3歳児ママは、コメントを発表。

『毎朝起きて息子がいないことに気づく度、これが夢ではないのだと絶望します。

家の中でも、外を歩いても、すべてが息子との思い出とつながり、ただただ失ったもののあまりの大きさと深い悲しみに打ちひしがれ、胸が張り裂ける思いです』

 

『私が出張に行かなければ、保育園に預け続けていれば、息子と2人で暮らしていれば、ああしていれば、こうしていれば...。

何かひとつでも変えていれば、今も息子は私の腕の中に居てくれたのではないか、と後悔ばかりの日々です。

もっともっと、一緒にいたかった。こんな母親のもとに生まれたばかりに、あんなにもかわいくて元気で人懐っこい息子の命がなくなってしまったこと、本当に本当に、息子に申し訳なく思います』

 

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なんだか、とても違和感を感じるコメント。

「ただただ失ったもののあまりの大きさと」というくだりで、今、なんとなく流行の「ただただ」というフレーズが使われていること。

胸腺が退縮するほどのストレスは、日単位でなく、月単位で感じていたと思われるけど、子どもの異変にまったく気づかなかったのか?ということ。

男に怯えるそぶりとか、感じらなかったのかなぁ。

男は冷酷そうな印象の顔立ちだけど、なかなかのイケメンで、意識高い系のファッション。

男が海外出張中のママに「怪我をさせてゴメン」と唇を怪我した3歳児の写真を送っていたそうだけど、イケメンバイアスがかかって、男に全幅の信頼を寄せていたのだろうか。

コメントの最後の部分で「被疑者がすべてを話してくれることを望みます。」的なことが書かれていたけど、いきなり「被疑者」呼ばわりも、なんか・・・。

たしかに自分の息子を殺害したのは男だけど。

ライオンは他のオスを追い出して群れのボスに君臨すると、前ボスの子どもを全部殺すというけど、育休中で社会との接触が減って、子どもと他の男の子どもと自分だけという密室空間で長期に過ごすストレスつ~のはかなりヤバい状況だと思う。

だからって子どもを虐待して良いということには、まったくならないけど、その点に配慮できなかったのは、ママの痛恨のミスかな。

ママも我が子を失った被害者だけど、施設で保護されている男の息子のこれからの人生もかなり厳しい。

親の愛憎が子どもの命や人生に反映されるのは世の常だけど、それでも、やはりやるせない事件だ。