四季山水図屏風 楊月筆 | そんな感じ。 since March 28, 2005

そんな感じ。 since March 28, 2005

日常生活の中で、ふと感じたこと。

関心したこと。

その時の感性のおもむくままに気ままに書き留めています。

2015年01月02日(金) 晴れ


東 京 :- 2.2℃/ 7.9℃
軽井沢: -13.7℃/-0.5℃


今日は冷えました。

外に置いてあるバ介のお茶碗の水が凍っていました。

水道管も凍っていて、水がでませんでした。


そんな中、トーハクに初詣に行って参りました。

夫は風邪気味だというので、今年は一人で行ってきました。


トーハクに到着したのが10時くらい。

まずはシアターの入場券をもらって、ミュージアムショップへ。

小皿を数枚買って、国宝カレンダーを頂きました。


その後、本館を見て回りました。

国宝、重文がズラリと並んでいた去年に比べて、年末に「国宝展」を開催していたせいか今年は展示品が地味な感じです。


来館者も去年より少ない気がします。

寒かったせいかな。

外国人観光客が目につきました。


まずは国宝室へ。

去年と同じ長谷川等伯筆「松林図屏風 」が展示されていたけど、込んでいたのでサラリと見て終わり。


今回は楊月(ようげつ)筆の四季山水図屏風をじっくり楽しみました。


20150102_1026四季山水図03


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重要文化財 四季山水図屏風 楊月(ようげつ)筆

室町時代・15世紀

楊月は薩摩出身の画家で、山城(京都府)の笠置寺にて、画は周文、雪舟、牧谿を学んだ。

20150102_1026四季山水図01


解説を見ても、漢字四文字部分が分かったようで、分からない。

『山市晴嵐(さんしせいらん)』、『平沙落雁(へいさらくがん)』って何?

こんな時は英文解説を見て補足するとはっきりしてくる。


瀟湘八景図: Eight scenes around the Xiao and Xiang rivers

(瀟湘は湖南省長沙一帯の地域。洞庭湖と流入する瀟水と湘江の合流するあたりを瀟湘という。)


山市晴嵐: Mountain Village afer Storm (“山市”は山村のことなんだ。)

漁村夕照: Fishing Village in Sunset Glow (“夕照”って夕焼けのことなのね。)

烟寺晩鐘: Evening Bell from Mist-Shrouded Temple

洞庭秋月: Autumn Moon over Lake Dongting (あ、洞庭湖のことね。)

遠浦帰帆: Retruning Sails off Distant Shore

平沙落雁: Wild Geese Alighting on Sand (雁が砂地に止まること。)


と、いうことで、主要モチーフを探してみました。


20150102_1026山市晴嵐

山市晴嵐: Mountain Village afer Storm


20150102_1026四季山水図07

烟寺晩鐘: Evening Bell from Mist-Shrouded Temple


20150102_1026四季山水図13

洞庭秋月: Autumn Moon over Lake Dongting


20150102_1026平沙落雁

平沙落雁: Wild Geese Alighting on Sand


なんだか今日は水墨画な気分だったので、他に足を止めたのは、7室の「屏風と襖絵」のコーナー。


20150102_1055雪景山水図2
雪景山水図屏風

狩野永祥(かのう えいしょう) 1811~1886

永祥は京都に拠点を置いて活躍した狩野派の一派である京狩野派10代目の絵師。


20150102_1056松梅群鶏図4

松梅群鶏図屏風

伊藤若冲(じゃくちゅう) 1716~1800

20150102_1056松梅群鶏図2


迷いのない力強い筆運び。


20150102_1056松梅群鶏図3


点描の灯篭がいい感じ。

20150102_1058西湖春景銭塘2


重要文化財 西湖春景銭塘観潮図屏風

池大雅 1723~1776

中国浙江省杭州市の西にある湖、西湖は、古来、山紫水明で知られ、画題に好んで取り上げられた。


20150102_1103歌川広重2
名所江戸百景・山下町日比谷外さくら田

歌川広重 1797~1858

江戸時代・安政4年(1857)


羽子板を大胆に左右に配した構図が面白い。

勿論、羽子板を握っている人がいる筈だが、画面に登場するのは羽子板だけ。

お正月の風情が画面いっぱいに広がっている。