トーハク ⑦ ~松林図屏風~ | そんな感じ。 since March 28, 2005

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日常生活の中で、ふと感じたこと。

関心したこと。

その時の感性のおもむくままに気ままに書き留めています。

2014年01月02日(木) 晴れ


国宝室に展示されているのは長谷川等伯筆「松林図屏風」

(安土桃山時代・16世紀)


トーハクのウェブ投票で、見たい国宝No.1に輝いた水墨画の至宝。


長谷川等伯(1539年~1610年)は、安土桃山時代から江戸時代初期にかけての絵師。

狩野永徳、海北友松、雲谷等顔らと並び桃山時代を代表する画人。

等伯と狩野永徳は強烈なライバル関係にあったらしく、

等伯は、天正18年(1590年)仙洞御所対屋障壁画の注文を得たものの、

狩野永徳の妨害工作で取り消されてしまう。

画才に恵まれていた息子の久蔵が26歳で早世したのも狩野派の暗殺説があるほど。


狩野永徳が嫉妬するほどの才に恵まれていた等伯は、

千利休らの茶人から中国絵画の知識も吸収していたとか。

水墨画をあまり分ってない私でも、この「松林図屏風」を見ていると、

静かに霧の中の松林の世界に浸り、幽玄さを感じます。

今日は込んでいて、ゆっくりとは見られなかったけど、

ソファーに腰掛けて、ちょっと離れたところから眺めていたい絵です。


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写真は屏風を右から左に撮っていったもの。
風の流れを感じますね。


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長谷川等伯の落款。


(2014年01月09日(木)追記)


狩野永徳も長谷川等伯も日本画の棟梁だけど、二人共、水墨画の作品も国宝や重文になってますよね。

最近見た狩野永徳の水墨画は、「許由巣父図 (きょゆうそうほず)」。


墨で線だけを描いたものは水墨画とは呼ばず、ぼかし、かすれ、にじみなどの技法が使わたものを水墨画というそうです。

今度、ちょっと実験的に水墨画もどきを描いてみたいと思ってます。

「墨に五色あり」といわれるけど、何色くらい表すことができるかな?