私が小走りで席に戻ると、義母に抱っこされているおもちと店員さんが見えました。
抱っこされているおもちは口の周りは血だらけで、服も汚れているようでした。
頭が真っ白になりました。
だってたったの5分?いや、3分?席を外しただけです。
私「お義母さん!」
義母「あ、ななこさん!」
私「ベビーカーから降ろさないでってお願いしたじゃないですか!」
義母「ああ、違うの。違うのよ。」
私「何したんですか?」
相手の話を聞いてから判断するべきなのに、目の前の光景が衝撃すぎてそれができませんでした。
私「おもちを私に。」
半ば強引に義母からおもちを奪いましたが、血で口の中がどうなっているのか良く見えませんでした。
でも、止血しないと…圧迫しなきゃ…
店員「何か手伝える事はありますか?」
私「私も何がなんだか…でも、とりあえず血を止めたいので…バッグにハンカチが…あ、除菌シートもあります。アルコールフリーなので、そっちの方がいいのかな。」
義母「ななこさん?どこにあるの?」
私「えーっと表のポケットです。」
義母が除菌シートを取って渡してくれましたが、一瞬で血に染まってしまいました。
どうしよう…
頭がパニックでした。
私「お義母さん、5.6枚重ねてください。」
義母「そ、そうね。分かった。」
おもちの唇を強めに圧迫すると、おもちは更に大号泣しました。
(痛いよね…ごめんね、ごめん。)
義母「歯はある?折れてない?」
私「血で分からないので、とりあえず先に止血します。」
止血をしながらお店の中を見渡すと、皆心配そうにこちらを見ていました。
私「お騒がせしてすみません。今お店を出ますので。本当にすみません。」とおもちを抱えながら頭を下げると、大丈夫という合図で手を振ってくれた方や、手伝いますよ!と近寄ってきてくれた方までいました。
頭がパニック状態でしたが、みなさんが温かったのは覚えています。
私「お義母さんお会計お願いします。」
義母「う、うん。」
店員「大丈夫ですか?帰れますか?」
私「え…っと、そうですね。」
店員「椅子お持ちしましょうか?」
私「あ、ありがとうございます。でも車で来ているので、大丈夫です。お気遣いありがとうございます。お店にも迷惑かけてしまってすみません。」
義母「血ついてないかしら?」
私はそこまで気が回りませんでした。
店員「それは大丈夫です。たまに血で汚されてしまう事があるんですが、すぐ落ちるので…」
それがどう意味か分かりませんでしたが、店員さんの優しさに甘えてこのままお店を出ました。
義母「ななこさん、おもちちゃんベビーカーに乗せる?」
私「いえ、このまま口を抑えていたいので、抱っこしていきます。」
義母「抱っこ紐ないの?」
私「ベビーカーしか。大丈夫です、気をつけて歩くのでベビーカーお願いします。」
おもちが全然泣き止んでくれなくて、焦っていました。
繊細で素敵♡
迷ってたら欲しいカラー売り切れました
低身長〜高身長サイズまであります♡
カラーのアクセントが可愛いEDITA.