【新訂にて変更】「買い主」 → 「買主」 | ある在宅ワーカーのつぶやき

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みそっかす反訳者が、用字用例辞典(日本速記協会)の表記ルールにおける個人的な解釈についての記事を書いています。2020年4月半ばから新訂対応です。たまにテープ起こしについてのそのほかの話も。文中で引用している辞書はこちら→https://dictionary.goo.ne.jp/jn/

大分前に記事にした、通則7の関係です。名詞のうち、送り仮名を省くことができるという特例です。

 

それで、これ単体ならまあ、民法や商法なんかでももともと「買主」と表記されていますし、そこまで違和感はないというか、普通に覚えればよい話なんですが、同じ発音でむしろ一般的によく耳にするのは「カイ」に違う漢字を用いた単語であると思います。そう、「飼い主」です。会議ではそんなに耳にしないかと思いきや、自治体の関係では動物愛護の問題でよく出てくる言葉です。

 

さて、ここで「飼い主」と表記したので皆様お分かりかと思いますが、「買主」の「い」は今回の改訂でなくなり、「飼い主」の「い」はそのまま残りました。「「カイ主」は「い」が要らなくなった」とざっくり覚えていたら、まんまと間違ってしまう流れです。私は間違いました。

 

上で、民法や商法では「買主」と表記されると書きましたが、同様に「売主」「借主」「貸主」「飼い主」も、法律の表記と同じです。(「飼い主」は動物愛護法における表記です)ですから一瞬、この通則7は法律の表記に従っているのかなと思いきや、例えば「空き家」は通則7の対象ではなく、空家対策特別措置法とは表記が違うんですよね……。(法律名と「特定空家」のみ送り仮名なしという表記の例外が新訂で追加)

いや、本当に誰がどういう基準でこの通則の対象を選んだんですか……? 心底担当の方を問い詰めたいです。